阪神間の各波止では現在大規模な赤潮被害を受けているようで色んな釣り人が苦戦している様子。
その真っ只中でエビ撒き釣りに行こうかなと思っていたのだけど、釣友F氏と釣りにいく約束になっていたのでギリギリになってタイラバ&船ガシラの2本立てに。
釣友のF氏は色々と事情があってタイラバでこの時期特有の「桜鯛」なるマダイを釣らねばならないとのこと。
桜鯛なんていう雅な名前がついてはいるものの基本的にはただのマダイで、花見カレイとか寒ブリとか呼ばれているものと同じノリ。
タックル自体は持っているものの、タイラバなんぞオフショアジギングの合間にちょろっとやったことがあるぐらいでまともに狙ったことなど一度もない。
船ガシラについても初。波止からシラサエビとかキビナゴつけてさぐり釣りぐらいはもちろんしたことあるものの、わざわざ船から狙うものなのか?という思っていたので、やったことはもちろん、やろうとしたことすら無い。
朝の5時半に和歌山加太港に集合
この日はタイラバ&船ガシラ二本立てで和歌山加太港の三邦丸でお世話に。
三邦丸へ訪れる際は結構遅めの便を選択することが多いのだけど、二本立ての予定なので早朝からの鯛ラバ便からスタート。朝の5時半に和歌山加太に集合・・・。
エビ撒き釣りとかしてるので早起きは比較的得意なほうだがそれから比べてもかなり早起きをしないといけない・・・。しかもあんまり眠れなかった。。。
三邦丸受付にて釣座の抽選をF氏と共に済ませて出船準備。
抽選はというと、釣座優先順で言えば、下から4番目。相当悪い。
なぜか40人以上の予約者がいて3隻での出船という大所帯。
40人以上の予約があって全員出船出来るのもスゴイが、40人以上集まるのも相当スゴイ。
「桜鯛」ってのはそれぐらい風物詩であり、人気のターゲットってことなんだろう。
まぁ、まともにタイラバすんのが初めてなので、どの船選ぶかどの釣座選ぶかでどの程度何が変わるのかもわからないレベルなのでさほど問題は感じなかった。笑
実はちゃんと持ってますタイラバ
オフショアジギングをやったことがある人ならよくわかると思うが、オフショアジギングの合間にチラっとタイラバをやったりするので、オフショアジギングをやる人は結構きちんとしたタイラバタックルを持っている場合が多い。
私もその一人で、一応一通りの鯛ラバタックルは所持している。ほとんど使ったことないし釣ったこともないけど。笑
オフショアジギングなんかで、「ここはタイラバポイントでーす」とか船長に言われてもそのままジギング続行しちゃったりするたちなので・・・。
5時半過ぎ出船。加太港の大波止には大勢のオカッパリアングラーが釣りにきていた。
えぐい人口密度だ。ハイシーズンの阪神間の波止並。
この辺りだったら他にいくらでも釣りできそうなところはあるような気がするが・・・。
地元釣具店なんかが釣果情報を煽りがちな場所はこうなる運命なのは大阪でも兵庫でも和歌山でも同じか・・・・。
初のタイラバ実釣開始
加太港からタイラバのポイントへはさほど遠くなく、10分程度ぐらいで到着。
張り切って実釣開始するも、早々に一人のお客さんが1匹釣った程度で1~2時間経っても続く釣果は挙がらない。
もちろん私とF氏も同様。釣果どころか反応すらない時間だけがひたすら流れる。
色々とカラーチェンジしたりネクタイチェンジしたりして試してみるも・・・
反応は無い・・・。
潮が少し動き出したタイミングで微妙に食いがたって他のお客さんがポツ・・・ポツ・・・
と釣れたものの我々には異常無し。
たまに根の荒いポイントでガシラが釣れるもののマダイはゼロ。
結局午前便で全10数名。船中4枚のみで終了。普通の日と比べても微妙な日だった。
船中二桁ぐらい釣れてて我々だけ釣れてないなら納得行くんやけども・・・うーん・・・もちろん腕も悪いんだろうけど、モヤモヤするわ・・・。
私はガシラ2匹。F氏丸坊主で終了。
2本目。船ガシラ便
あまりにも反応がなかったために途中でうたた寝こきながらやってたタイラバ。
何が良くて悪いのかすらもわからなかったぐらい何もかもわからなかった。
このモヤモヤは2本目のガシラに癒やされるしかない。
船ガシラなどやったことないので一本目のタイラバ帰港後、2本目が始まるまでのわずかな時間で受付に戻って仕掛けの調達。
ガシラ便なんていう珍しい釣りを展開しているだけあってオリジナルの仕掛けも存在する。
基本的には胴付き仕掛けなんだけどガシラ釣りに特化したエダスの長さとかになっている。
これを4セット購入。相手はガシラなのでどうせガチャガチャの岩礁帯で釣りをすることになると思うので、根掛かりは必至だろう。多めにもっていくに越したことはない。
午後2本目のガシラ便では大きめの船に乗り換え。
こちらの船だと、40人ぐらいは一度に釣りが出来る。三邦丸名物の超巨大船のうちの1艘。
使う餌は色々。
相手はガシラということもあって基本的には生魚系の切り身が使用されるが
タコベイト的なワームも人気があるみたい。っていうか定番みたい。
あとはカタクチイワシとかを丸ごととか、キビナゴを丸ごととか、エビのむき身とか、青虫とか、要するに魚が釣れそうな餌全般。
私の場合は前日にスーパーに立ち寄った際、生サバ切り身が半額になっていたのでそれを購入して使用することに。
釣具屋で売ってる冷凍モノよりはだいぶ良いだろうなと思ったので。
量が足りるかどうかは全くわからない・・・。
午前のタイラバ便でガシラに効果のあったタイラバ用ワームも併用。
そういや波止のガシラ狙いライトゲームなんかでもガルプは定番やもんなぁ。
ライトゲーム用のワームいっぱい余ってるからそれ持っていけばよかった・・・。
午後ガシラ便出船。実釣。
ガシラ便が出船し5分もしないうちにポイント到着。笑
加太は出船してからすぐに岩礁帯があるのでそこからスタートってことみたい。
急深になっていて海底は岩でゴツゴツ。根魚の格好の住処となり得る。
前日に用意したサバの切り身をつけて実釣スタート。
「ガシラやもんなぁ~。底ベタに張り付いてるやろうから、オモリを岩礁帯に対してタイトに攻めてアタリを取っていく感じか?とりあえずしっかり海底を攻めるか・・・」
と、しっかり海底を攻めてみると
一発で根掛かり。
ものの見事に一投目すぐに根掛かり。
一体何が悪かったのかすらわからない。
ロストした仕掛けを面倒だけど結び直すことに。
タックルをタイラバ竿からカワハギ竿へチェンジ。
このとき使用していた竿が午前に使用していたタイラバ用の竿。
船ガシラなる釣りが、どんな釣りになるのかちょっとよくわからなかったのでタイラバで使用する竿と、カワハギで使用する竿の2本を持ち込んでいた。
午前便の船長に「船ガシラ釣りはタイラバの竿かカワハギの竿かどっちがいいすか?」と聞いたところ「タイラバの竿みたいな乗せ調子のが合うんちゃうか?」とのことだったのでとりあえずタイラバの竿を使用していた。
が、使用してみた感じ、残念ながらタイラバロッドだと絶望的なほどに地形把握ができないので一投目に仕掛けをロストしたタイミングでタイラバロッドを早々に見切ってカワハギ竿にチェンジ。
タイラバロッドに比べるとカワハギ竿はバキバキのキンキン。感度に極振りしている。仕掛けつけただけだと穂先だけしか曲がらない。
ただ、それが功を奏したか、地形が手に取るようにわかる。
その代り、竿は全然曲がらないのでバラシの可能性は上がりそうな感じは多少する。
このとき、船ガシラ釣り経験者のF氏はすでに2匹ほど先行している状態。
俺なんか釣り方もよくわからんのにずるい・・・・。
竿をチェンジしたらなんとなく
バキバキでキンキンの竿に変更したことで地形の把握が容易になった。
これでタイトに海底を攻めることが出来る。小石一つにオモリがこするだけで手元に感触が伝わってくる。
オモリを岩礁帯に撫でるようなイメージで海底を小突いてくると・・・
ツンっ
というアタリの後、勝手に針掛かり。
1匹目(^^)
どうやら竿が極硬いので船の揺れや潮の動きなども相まって結構簡単に向こう合わせで針掛かりするようだ。この釣り、船五目釣り竿なんかの専用竿っぽいものも市販されているが、実はカワハギ竿のほうが向いているのでは・・・。
その後もポツポツ。
経験者というだけあってF氏も悪くないペースで釣っているが、周りの常連っぽい方々はもっと早いペースで釣り上げている。「ずっと釣ってる」ぐらいのペース。
我々はポツポツ。
ポツポツ釣れているものの船は場所移動。
ポツポツ釣れてんだから場所なんか変えなくて良いんでないの?と思ったが、根魚なんて簡単に絶滅するので色んなポイントに移動するってことなんだろうか?
最後まで理由はよくわからなかったが、最後までマメにポイント移動は繰り返された。
ガシラ便とは言え基本的には船五目な釣りなので外道も多い。でかいベラとかも釣れる。
ポイントを移動してはポツポツ拾い数を伸ばしていく。
それでも前半戦は他の常連に比べれば全然太刀打ち出来ていない。竿頭ペースの人には倍ほど差をつけられているような感じ。
同行者のF氏と比べても同じか、やや私のほうが遅いか?ぐらいの感じ。
後半。なぜかコツを掴み。劇場開幕。
「んん~、なんか、やってることは同じでもやり方が違うか?」と思い、釣り方考え方を一度リセット。
こういう所のガシラってのはどうやって生息してて、なんでこんな仕掛けを使ってて、この仕掛けを使うってことはどうしたらガシラに訴求出来るのか?を今一度再構築。
すると、、、、
面白いようにガシラが釣れるように・・・・。
中盤から後半にかけては竿頭ペースの人の「ずっと釣れてる」のペースを少し超えて「ソッコーずっと釣れてる」状態に。
餌は基本的にサバの切り身のまま続行。
竿頭ペースの常連さんはブリのハラミを使用していたようだ。どちらにせよ身持ちの良い餌が手返し早くて使いやすかった印象。
F氏はエビのむき身なんかも試してみたようで、そちらも食い気は十分誘えるし、十分釣れるものの身持ちはやはり切り身のほうに軍配が上がるかなという印象。
身持ちだけで言えばタコベイトなんかのほうが持つかな。
最後の1時間はワタクシ劇場。誰も釣れてない時間帯でも連発。
口の中にタチウオの幼魚や、カニ、エビが入っている個体が多く見られた。
40m程度の深場を狙うときなんかは、釣り上げる際に胃袋が大きく膨らむので、胃の内容物が即座にわかる。
また、深場で釣ったガシラは目も飛び出ちゃう。
根魚ってのは基本的に成長が遅い。なので小型の根魚に関しては出来るだけリリースしたいのだけど40mを超える程度の水深から釣り上げたガシラなんてのは胃袋も膨らんじゃってるし目も飛び出ちゃう。
浅場で釣れた小型はすべてリリースしているが、深場で釣れてしまったものは基本的にキープすることとした。
よっぽど手慣れた処理を施してからリリースしないと結局死ぬんで初挑戦の私なんかが何したってどうしようもないので割り切って深場で釣れてしまった場合は小型でもキープ。
しかしながら、
わざわざ船に乗ってガシラを狙うだけのことはある。
大半は20cmを超える大型のガシラばかりで、「リリースしたほうが良いよなぁ」と思うような小型(15cm以下)ぐらいのは本当に数匹程度しか混じらなかった。リリースしたのは全部で3~4匹程度。
最後の1時間に至っては波風も強くなり、アタリが極取りにくくなったものの、あえてのカワハギ竿が功を奏してアタリをとることが出来て数を伸ばすことが出来た。
なぜか才能開花の船ガシラ釣り。最終釣果
最終的には30匹(リリース含まず)の爆釣劇で初挑戦ながら竿頭に。
常連の次頭の方が28匹だったということなので後半マクっての竿頭となった。
竿頭は嬉しいのだけど、1本目のタイラバが丸坊主だったということで「ガシラ釣りの才能よりタイラバの才能のほうが欲しかった・・・」と複雑な気持ちを覚えながら帰港。
このとき、当初抱いていた「ガシラなんて船に乗って釣るものか?」という気持ちは完全に消えており、「わざわざ船にのって釣るだけのことあるわ・・・」と華麗な手のひら返し状態。
なんの釣りでも先入観というか、食わず嫌いってのは損をすることもあるね。
以前挑戦したバチコンもそうだし、今回の船ガシラ釣りもそう。
やってみたら意外と・・・ってことが最近多いなぁ。大阪湾はほんと懐が深い。
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