今回は大阪湾での人気No1魚種タチウオについてのお話。
これまで私は沖堤防などの波止から幾千ものタチウオをテンヤやワインドで仕留めてきましたが今年は船でのタチウオ釣りもデビューしてみました。
「波止からいくらでも釣れるのにわざわざ船で釣らんでもええやん」と思っていましたが、実際やってみるとそれなりに違いのある釣りなので同じ魚種でも「狙い方が変わるとまた違った楽しみ方があるなぁ」と言った所です。
ただ単純にタチウオを釣るだけならわざわざ船に乗らんでもっていうのは今も変わらず頭の中で燻っている感情ではありますが、タチウオをいう魚種をもっとより深く追求し、より丁寧に理解したいという想いから船のタチウオも今シーズンはしっかり練習してみた次第です。
あと単純にどっちも上手いほうがかっこいいなっていうシンプルな理由もあったりします。笑
で、本エントリーを書き起こすにあたってのきっかけとしては、私の周りを見てもそうですし、実際に船に乗ってみたりして話を見聞きする限りでは波止も船もどちらもガッツリ嗜んでいる方が意外と少ないようで、ここは一つどちらもガッツリな私が感じた「船と波止でのタチウオ釣りの違い」についてざっくばらんに感じたことを書き綴ってみようかななんて思いました。
最近めっきり寒くなってきたこともあって、やりたい釣りと釣れる釣りが合致しないことも多いのでたまには雑記でも。
※超絶長い上に大して役に立つことは書いていない
※暇つぶしで書き起こしただけのもの
※どちらの釣りが優れているとかいう話するつもりは一切ない
※面倒なので画像はあんまり入れてない
タチウオ釣りには大別すると2通りの狙い方がある。
冒頭からお話している通り、タチウオ釣りには船から狙う場合と、波止や沖堤防などの陸地から狙う場合と2通りあります。
そしてそれぞれ餌で釣る場合と、ルアーで釣る場合とにわかれますね。
今回は船にしろ波止にしろ基本的には餌で狙う場合をメインで話をすすめていきます。
私の釣りスタイル上、より釣れる釣法を採用する傾向があるのでどうしてもルアーは除外されがちです。
さて話が逸れましたが、私が感じた、思った船と波止でのタチウオ釣りの違い。
波止ならいるかいないかわからないが、船ならほとんど確実にいる
一番大きな違いはこれだと感じます。
波止からタチウオを狙う際、大半の場合で目の前にタチウオがいるかどうかがわかりません。笑
ネット上の釣果情報や、こないだ来た時釣れたなどの間接的な情報から経験と勘で場所と時間を選んで、「波止の場合はタチウオがいるであろう前提で釣りをする」こととなります。
実際に同じ場所同じ時間にタチウオがいるかどうかはその日の状況によって大きく変わります。
なので、波止タチウオ釣りの場合では「タチウオのいない海に向かってタチウオ釣りを延々とする」状況が多々あります。
船も釣果情報や他の遊漁船からの情報共有から場所を選んだりして経験と勘に頼る部分もあり、波止と一部似たような考え方はありますが、なんと言っても船は魚探にソナーも備わっており、リアルタイムで他の遊漁船から「どこで何メートルで何匹ぐらい釣れてる」などの情報が回ってくる為、「タチウオがいない海に向かって釣りをするという状況があまりありません。」
毎回毎回ほとんど必ず船の真下にタチウオがウヨウヨ湧いています。
断言しますが、タチウオ釣りにおいて「船と波止の本質的な違い」はここにあります。
具体的な解説はこんなところで言っちゃうともったいないので機会があったときにでもお話したいなと思います。
縦に釣る船、横に釣る波止
次に大きく違いを感じたことは釣りをする角度です。
船の場合は船長が魚探を見てだいたいどのあたりにタチウオがいるかを判断して釣れるタナを指示します。
で、そのタナに向かって真下に仕掛けを落としていき、狙ったタナ前後ぐらいから「縦」に仕掛けを誘ってきてタチウオを釣るわけですが
波止の場合は基本的に真下では釣りをせずある程度前に投げて「横」の角度で釣りをします。
もちろん船でもナナメに仕掛けを投入することはありますし、波止でも足元真下で釣る例外ケースもありますが大半の場合は「船は縦」、「波止は横」での釣りが展開されます。
狙うタナの幅
縦に狙う船タチウオの場合、例えば水深が80mあったとして、60mぐらいの所で好反応だったとしましょう。
人によりますがだいたい前後10mぐらいを重点的に狙う方が多いように見受けられます。
場合によって反応のあったタナから20~30mぐらい、つまり水深30mぐらいの所まで丁寧に探る方もチラホラおられるように感じます。
それで言えば実にタナの距離上下40m前後ぐらいを探ることになるわけです。
これが大阪湾の波止であれば水深40mなんてもちろん無いので探るタナの幅はもっと格段に狭くなります。
波止からであればせいぜい20mそこそこぐらいしか水深が無いので底から表層まで探ったって20mしか探らないわけです。
この探るタナの幅については大きな差があるなぁと毎回感じます。
釣れるサイズの差
船は大きいのが釣れる。波止で釣れるのは小さい。
これが大阪湾におけるタチウオ釣り業界のある程度常識でしょうか。
実際に今シーズン私が両方をガッツリやってみて感じたこととしては
「確かに船のほうが大きいサイズが釣れがちではあるものの、ドヤ顔して言うほど差はない」のが実感です。
むしろ、サイズよりも身質のほうに差を感じたかもしれません。
船で釣れるタチウオのほうが美味い。。。。それは正直感じてしまいました。
ただし、同じ魚種、同じような海域で釣れた魚には違いがないので、これもまたドヤ顔して言うほどの差はないと言えるかもしれません。
個体や日によって全然違うのでどれも画一的に「船のタチウオはこうだ!波止のタチウオはこうだ!」とは安易に発言出来ないなぁと思うばかりです。
サイズや身質を引き合いにだして船はどうだとか波止はどうだとか言っちゃう人がいたら、タチウオあんまり知らない人なんだなと生暖かく見守ってあげるのが吉かと存じます。
針掛かりの差
個人的にはこんな糞ブログで言うのはもったいないのであんまり言及したくない部分ではありますがかなりの違いを感じたのでここも触れておきます。
針がかりの差。
波止でのタチウオ釣り(引き釣り)の場合、人にもよりますが私の場合はアタリがあれば5~7割程度はフッキングすることが出来ます。もちろんタイミングや日によってだいぶ上下しますが体感的にはそんなもんかと思います。これは特に優秀な数字ということではなく大半の方がこのぐらいかと思われます。
これが船となるとアタリに対してのフッキング率は当たり前のように5割を切るって人はザラじゃないでしょうか。コツンとファーストバイトから何度も触ってきて最終的に針がかりさせるまでを1アタリとして考えるならもう少し確率は上がりますが、それでも波止からのフッキング率を超える方は恐らく存在しないだろうなと思われます。
これは、縦と横の釣りの違いや、仕掛けの軽さの違いなど様々な理由が組み合わさり、重なって出来たものになります。
釣りを展開する距離が全然違うのでバレやすさが違う
バレやすさの違い。これも非常に感じます。
船のほうが断然バレやすい。
これは道糸が海中に入っている量が波止からの釣りとは全然違うために糸フケが出やすいことや、電動リールを使用することによってタチウオとのやり取りの融通の利かなさ、船タチウオテンヤ竿の短さなんかの理由が積み重なって波止に比べると船のほうがバレやすくなってしまうものと思われます。
また、釣りをする角度も波止と船では違う為、これも船タチウオのバレやすさに拍車をかけていることでしょう。
さらに、波止からタチウオを引き釣りやワインドなんかで狙う場合は基本的に殆どスピニングリールを使用します。船で使用される両軸系リールに比べるとドラグも繊細で滑らか。
竿に関しても波止からタチウオを狙う場合は2mを超える長さが大半です。そのためタチウオのショックを十分に吸収することが出来ます。
しかし船の竿だったら大半の方は2m以内。そもそもそんな長い船タチウオテンヤ竿売ってない。なのでタチウオのショックを吸収しきれなかったり、テンションが抜けやすかったり、抜けたついでに糸フケが潮に吸収されてバレてしまったりするわけですね~。
使用する道具の差も船と波止では明確ですね。
波止にしろ船にしろある程度慣れてしまえばバラシも軽減するのでしょうけども、波止に比べてバレやすい構造に違いは無さそうです。
釣らせてくれる人がいるかいないか
場合によることも多いですけど、この状況も明確な違いとなって出る場面は多そうです。
波止の場合であれば私のように単独で釣りをする人も多いかと思います。そういう時はどこにタチウオがいるのか?は1人で探さなければなりません。
同行者がいる場合とて少人数であることには変わりなく、釣り方がよくわからない場合は周囲に居る誰かに聞きにいくぐらいしか方法がありません。
船の場合であれば長年その海域で商売やってきたプロが常に見守ってくれているわけで、釣れなきゃ遠慮なく釣り方を教えてもらうことも可能。そもそも単独で釣りをするわけではないのですぐに他者のマネだって出来るし、船長もタチウオのいるタナを同船者に向けてマメにアナウンスしてくれます。
釣り船なんてのは客に釣ってもらってナンボなので当たり前なんですが、波止は釣れようが釣れまいが誰も積極的には関与しないので、サポート体制は大きな違いと言えそうです。
仕掛けや餌、手返しの差
仕掛けの差、手返しの差。これも明確です。
波止の場合であれば例えば引き釣りやワインド。
ポーンと遠投するのに数秒。タチウオがいると思われるタナまで数秒~長くても1分以内が大半でしょうか。
掛けてからもゴリ巻きが基本のやり取りとなると思います。
私を例に出すと武庫川一文字などでハイシーズンだと時合が2時間あって60匹とか釣ったりするわけですが、単純に計算しても2分に1匹。針外したり釣ったタチウオをクーラーボックスに入れる時間やテンヤを付け替えたりする時間も含めてです。
一方で、船の場合だと水深50mや60mに仕掛けを落とすのに1分かかるとかはザラなわけです。
投入に1分かかってそこからやっと誘いをかけて、針がかりしたらしたで水深50mとかからじっくり巻き上げてこないとダメなわけです。どうがんばっても2分に1匹なんてペースで釣り上げることは出来ません。手返しの差は圧倒的に波止のほうが上回ります。
また、使用する餌も船であれば冷凍イワシがメイン。指で押したら身が崩れるほど柔らかい餌です。そんなだから1分かけて丁寧に投入したのにタチウオからの軽いアタックが数回あっただけで身がボロボロ。身がボロボロになってしまったかもしれない。と電動リールで高速巻き上げしたら身が溶けて無くなるようなレベル。
波止であれば引き釣りならドジョウ、ワインドならワームと身崩れとはほとんど無縁のようなシロモノが使用されます。多少噛まれても全然余裕で形状を保っているので餌の付け替える時間も船に比べてずいぶんと短くて済みます。
手返しの差、餌の差。大きな違いと言えますね。
費用と時間効率から見る比較
釣り方だけでなく、費用面や費用対効果的な視点からも考えてみます。
まず船。
タチウオ便と呼ばれる船タチウオ釣りの場合は多くの船宿で午前便と午後便と分けられ、大半は午前便のみの船宿が多そうです。特定の人気船の場合は午後便も出たりしています。
時間で言え午前便の場合、朝の5~6時頃に出船し、12時頃に納竿の流れが一番多そうです。
船宿によってはあまりにも釣れてる場合やあまりにも釣れない場合は多少の早上がりや残業が存在するようです。
まぁ、だいたい実釣時間としては午前便午後便いずれも5~6時間が目安になりますね。
で、肝心の費用ですがだいたい7,000円前後ぐらいの船宿が多数のようです。
船宿によっては出船場所と目指す海域で、若干の上下はあるようです。
では波止の場合はどうでしょうか。
例えば沖堤防からの波止タチウオ釣りを例にしましょう。(沖堤防を例にしないと実釣時間がハッキリしないので)
渡船代が1000~2000円程度ですね。船と比べれば割安な費用と言えます。
実釣時間は夕方からせいぜい数時間でしょうか。
地波止(地続きの釣りの出来る波止)であれば人によっては一晩中やったりするそうですけど沖堤防はお迎えの最終便があるのである程度釣りをする時間は決まってきますね。
夕方から21時までやれば実釣4~5時間前後と、船とあまり変わらない程度になりますね。実際に沖堤防でタチウオが釣れる時間なんてのは長くても2~3時間程度ですが。
ただ、沖堤防の場合では人気No1魚種タチウオを狙うために何時間も早く現地入りして場所取りを行う人々が多いので実際に釣りをする時間と同じぐらいの時間を待ち時間に費やしていたりします。
実際に私も沖堤防で17時からタチウオを釣るために12時過ぎとかに渡提したりするわけです。この時間を考えると船タチウオよりも拘束時間が長くなりますね~。
しかし、よく考えると、船タチウオの場合でも出船してから目当てのポイントにつくまで1時間程度はかかったりするので、実釣時間+往復2時間程度はかかります。
フラットに拘束時間だけを見た場合、波止も船も拘束される時間はあまり変わらなかったりするかなぁってのが実感です。
この項目については一概にどっちのほうが値段高いとか、時間がかからないとかは言え無さそうなので、日によって天候によって釣れ行きによってポイントによって大きく条件がかわります。
時間と費用を重視する人は、かかるであろう時間と費用で自分と相談してどちらにするか決めるのが良さそうです。
船と波止タチウオ釣りメリット、デメリットを羅列
長々と書き連ねてしまいましたが簡潔かつ客観的に、私が感じた船と波止でのタチウオ釣りのメリットデメリットを挙げてみます。
チラっと見てどっちの釣りが自分には向いているか?など当てはめてみてください。
船でのタチウオ釣りメリット
- 高い確率でタチウオが常にいる
- タチウオが高い確率で常にいるので手堅く釣れやすい
- 大きいサイズや美味い個体に出会いやすい
- 釣りを教えてくれる人が常にいる
- トイレが常にある
- 面倒な場所取り不要
- 午前便なら午後から自宅でゆっくり出来る
- なんかあった時はだいたい助かる(忘れ物、事故など)
船でのタチウオ釣りデメリット
- 費用が高額
- 船酔いのリスクがある
- 釣座間が狭いのでオマツリトラブルになりがち
- タックルが高額になりがち
- 天候によっては出船しないこともありスケジュールが台無しになりがち
- 全く釣れなくても船酔いしてても予定時間きっかり拘束される
波止でのタチウオ釣りメリット
- 費用が割安
- 費用が割安なのに船と同じかそれ以上釣れることも多々ある
- タックルは安物でもあまり問題がない
- 釣り方の制限がない
- 場合によってはタチウオ以外の魚を狙っても良い
- 時間の制限がないので好きなときに帰れる
波止でのタチウオ釣りデメリット
- 場所やシーズンによっては何時間も早く現地入りして釣座を確保しなければならない
- 釣れるか釣れないかは経験と運、実力に左右される
- 熟練者と初心者では絶望的なほど釣果に差が出る
- サイズや味は劣りやすい
- 基本的にトイレは常設していない
- 大半は夕方から夜にかけてやることが多いので翌日に響く
- なんかあった時は助からないかもしれない(忘れ物、事故など)
ぱっと思いついた感じでは以上な感じでしょうか。
どっちも一長一短と言った感じですね~。笑
まさに人によってどちらが良いかは変わってきそうです。
初心者がタチウオを釣るだけならどちらが良いだろうか?
これまで述べたことを全て含めて総合的に見た時
単純に初心者がタチウオを釣るだけならどっちがオススメ?って聞かれたら私はこう答えます。
「普通にタチウオが釣ってみたいだけなら船」
理由としては、なんと言っても手堅いことが挙げられます。
どこに魚がいるか大半の場合でわかっているわけですからね。よっぽど悪い日じゃない限り船に乗って丸坊主で帰る羽目になるなんてことはありません。
これが波止ならちょっと悪い日なだけでも初心者だったら坊主とかザラにあります。
また、トイレが常設されているかどうかも大きなポイントですね。
さらに、初心者に対して波止での何時間にもわたる釣座の場所取りは理解を得にくいと思うのでそういった理由からも、初心者に対しては船を推します。
しかし船酔いリスクだけはちゃんと理解しておきたい所です。
と言ってもなんだかんだでケースバイケースになりますね。笑
どの程度の釣り経験があるのかや天候、性別、同行者の経験値によってもどちらを選ぶかは分かれそうです。
どちらも魅力あふれる釣りであることには違いないのでその時々で最適なほうを選べるよう当エントリーや他の情報を吟味して楽しんでいただけたらなぁと思う次第です。
以上「私の感じた船と波止や堤防からのタチウオ釣りの違いについて」ですが、全編を通して私の感じた違いをただただ垂れ流すだけとなっています。
「それとそれが違うからどうなの?どう思うの?」についてはほとんど言及していません。
前述しましたがこんなところで言及しちゃうのももったいないのでなにか機会があったときにでもと思っています。その時まで熟成させておきますね。笑
また、以上は全て、「日による、個体による、などの例外ケースを除いて概ねでの比較考察」なのであまり当てはまらないケースについては考慮していませんのであしからずっ!!