今回はいつも釣行記ばっかりのブログとは趣を変えて、私自身の気分転換も兼ねて。
こんな大した情報もない全方向に文句ばっかりのクソみたいなブログに迷い込んだ子羊たちへ送るエントリー。
このブログに来たってことは何か調べ物をしている人が大半
このブログっていうのは基本的になんかのブログランキングみたいなのとか釣りカテゴリーリンク集みたいなものには一切登録していない。
そして私のSNSにもブログへのリンクは貼っていない。別にブログの存在を隠しているわけではなく運用の方針が違うので切り分けているのと、特にブログへの集客を目指していない為。
ようするに、このブログに初回辿り着こうと思ったらなにかしらの検索ワードを叩き込んでうっかり迷い込んでしまう場合が大半。
このブログに初めて来た人の数=釣りに関する何かを調べている人の数と言える。
で、何を検索してるんだろうな?とブログのアクセス解析などを見てみるとだいたい「釣り方」に関する事柄が圧倒的に多い。
しかし残念ながらこのブログでは釣り方なるものはあんまり書いていない。
多少言及しているエントリーもあるのだけど、それは私の手の出せる範囲の釣法、場所だけの限定的な話であり、全国各地からひっきりなしにアクセスしてくる子羊達の要望を満たせるような情報は提供出来ていない。
「どこどこの波止や海岸で○○って魚釣るにはどうしたら良いか?」というピンポイントな答えは提供出来ないけど、それが釣れるようになるにはどうしたら良いか?の調べ方ぐらいは私の経験上答えられる範囲で答えてみようと思う。
もちろん、私のやり方以外にも効率の良い方法は数多あると思う。私はこうやって上達しましたよってだけのことね。じゃあどうぞ。
本業のエビ撒き釣り。最初のハネ(シーバス)釣るまで1年かかりました
これは私の体験談。なるべく短くするけど、なんだかんだちょっと長いし興味のない人は読み飛ばしてOK。
私が本業(と勝手に思っている)としている波止や沖堤防からのハネ(シーバス)狙いエビ撒き釣り。
淡水でルアーな釣りがメインだった当時、気分転換にふらっと訪れた海釣り公園施設でハネを釣りまくる数人の釣り人を目の当たりにした私。
「へぇ。シーバスってあんなに簡単に釣れるのか。あの人達に釣れるなら俺にも釣れるやろ。やってみよ」
みたいな感覚で、ハネ狙いのエビ撒き釣りを始めた。
が、やってもやっても丸坊主続き。まぁ、、釣行回数は当時月に1回行くか行かないか程度だったけどね。
それからちょこちょことネットでエビ撒き釣りに関する情報を収集して鵜呑みにしては爆死する日々。
よく言うじゃないですか。「最近はネット調べればなんでもわかるからね~」みたいな。
そういう風に思っていた。
うそうそ。全然そんなことない。
基本的にネットに転がってる釣りのアレコレなんていうのは
やり方は書いてあっても釣り方は書いていない
これね。これ忘れないで帰ってね。
このブログみたいな個人のガチ勢アングラーがやってる釣りブログなんてのは、たまにうっかりとクリティカルなこと書いてあることあるけど、「釣り指南」みたいなのがメインのページほど「やり方」しか書いていないことが多く、それを鵜呑みにするとだいたい貧果に終える。(個人の感想です)
そもそも自分の釣りに行く環境とは違った想定で書いてあることが大半なので、仕掛けのバランスから考え方まで全然違う。そういう情報を信用するとまさに鵜もびっくりするほどの鵜呑みになってしまう。
まぁそこはコミュ障でド陰キャの根暗な私なのでネットで調べて調べてなんとか1年掛かってハネ(シーバス40センチ以上)をめでたく釣れるようにはなったわけですが、
1年かけてポロポロ釣れるようにはなったもののそこから先が全然進めなかった。試行錯誤してネットで更に調べても調べても先に進めない。
そんなある日、エビ撒きハネ釣りの地元スーパーエキスパートの方を釣り施設の方に紹介いただいて横で釣りを教えてもらう機会を賜った。
今までネットで調べてもわからなかった細かい細かい情報や、名人の仕掛け、なぜその仕掛けを使うのか?など聞けば明快に全て包み隠さず教えてもらえた。
教えてもらってすぐにはわからないことも多かったが、通っているうちに「あのとき言っていたことはこういうことか」と点と点が結びつく感覚を覚えるようになった。
そうするうちにまた別の名人と知り合い、そこからまた別の名人とも知り合うことにもなり、そこからはもう早かった。一足飛びで成長していき今ではハネを釣るのに1年掛かった頃など比べ物にならないほど上達。
エビ撒きハネ釣りを始めて2~3年経過した頃に私は思った。
「最初からこの人達に話聞いておけば1匹釣るのに1年はかからなかったのでは・・・」
と。
実際に、今の私なら海況が良いときであれば「今日はじめて釣りします!」みたいな人でもハネもしくは何かしらの魚類を高い確率で釣らせてあげることが出来る。
同時に、はじめて釣りをする人がネットで調べてエビ撒きハネ釣りをしてもいきなり1匹釣るのは難しいだろうなとも思う。
そのぐらい経験者の長年積み重ねたモノは大きい。
もう答えはわかったね
そう、手っ取り早く釣りが上手くなりたければ、その釣りが上手い人に教えてもらうのが一番早い。
そして出来るだけ、「その釣り場」で上手い人が良い。場所が違えば考え方やクセが変わってくる。全国各地釣り場は同じ条件じゃない。
中にはマジでめちゃくちゃローカルな攻略方法ってのも存在する。いやむしろ場所ごとにそういう攻略法が存在すると思っても良いくらいだ。
ネットで調べるより、YouTubeで動画見るより、テレビで釣り番組見るより、本を読むより何よりも自分より確実に上手い人の隣でなんでも質問して、なんでも教えてもらって色んなヒントもらって、そして釣行の度に点と点を結びつけていく。
個人的には誰がなんと言おうとこれが一番早い上達法だと思う。
多分、あなたが今から教えてもらいたいと思ってる人もそうやって最初は上達したと思われる。
あ、ちなみに2番目はとにかく釣りにいくことね。1番と2番じゃ圧倒的に差があるけどね。
答えがわかったところで注意や具体的なことを
ただ、これは「なるほどー!じゃあ早速釣り場に行って教えてもらうぜー!」と簡単な話ではない。
まず一番最初に念頭に置いておきたいことは
名人からみてド素人に釣りを教えるメリットは基本的に何もないということ。
残酷なようだけどこれは本質。
例えばあなたが何かしらの商売で成功してるとしよう。それを昨日今日知り合ったどこの馬の骨ともわからない人物に商売のやり方を丁寧に教えてあげるだろうか?日本語にはこういう言葉がある。「沈黙は金」と。そういうことだ。
まぁもちろん中にはなんでも教えてくれる寛大で寛容な人もいるかもしれない。私にエビ撒きハネ釣りを教えてくれた名人だってその部類だったのかもしれない。教えてもらった恩返しをする前に残念ながら・・・だったのだけども。
とは言え、何も金品をどうにかしろとかいう話じゃない。むしろ釣り場で「○○万円差し上げるんで釣り教えてください」とか言われたら怖いわ。恐怖を覚えるわ。ケーサツ呼ぶわ。
難しいことじゃない。
「この人にはもっと釣ってほしいな」「上手くなってほしいな」「教えてあげたいな」と思われれば良い。
損得勘定なんてイヤラシイことは考えなくて良い。人と人とのつながりなんて案外そういう単純なトコロあるでしょ。そこまでわかっているのに友達の少ない私は色々と終わっているんだと思うが。
個人的にオススメの方法は「大きい声ではっきり挨拶。」コレ。これだけでなんとかなる場合すらある。
常連、渡船屋、餌屋、船宿。だいたいコレ一辺倒で相当リアクションが変わってくる(気がする)
あとまぁ結局、人はチヤホヤされて嫌な気分にはなかなかならない。ヨイショと言えば聞こえが悪いが褒め殺してしまうのも処世術の一つかもしれない。笑
名選手、名監督に非ず
次の注意点としては、いかなる名人だったとしても「教える名人」とは限らないってこと。
「名選手名監督に非ず」という言葉にもあるように、いくら名選手だからと言って監督になったときに名監督かと言えば・・・ってことだね。
”あらず”は少々言い過ぎというか極端だけど、”限らず”はかなり当てはまると思う。
これから師事しようとする釣り名人が釣りを教えるのも上手いとは限らない。
人によって教え方なんてのは様々だし、答えをピンポイントに言う人もいればあえて考えさせる人もいるだろう。
感覚派の人なんかは「投げて巻いてくれば釣れるよ」程度のアドバイスしかしてくれないことも多々ある。笑
また逆も然り。例えばプロゴルフの世界なんかは顕著だ。
誰もが知るような名プレーヤーのコーチは現役時代あまり日の目を見ることのなかった元プレーヤーが大半。中にはまともに予選通過出来なかったコーチすらいるという。彼らは選手としては大成出来なかったがコーチとして大成出来た。
惜しくも名人一歩手前みたいな釣り人でも理論などは確立出来ていることもあろうかと思うのでチャンスがあればそういう人にも話を聞いてみるのも良いかもしれない。
良い解答は良い質問から
さて運良く地元の名人に師事する機会得たとしよう。
名人は何かと教えてくれるが「いまいち欲しい情報にはまらない」状態に陥ることも度々ある。
そういうときはこちらから質問することになる。
自分が欲しい答えは質問することで早く得られる。当たり前。
まぁ、社会出りゃ「なんでも聞けばいいと思ってんのかコイツ」という人もちらほら見かけるものの釣り場はそこまで殺伐とした社会じゃない。教えてくださいと言われればわかる範囲、言える範囲で教えてくれる人のほうが大半だろう。
だけど、「質問のクオリティ」には注意したい。
そういうのにビビって何も聞けなくなるよりはマシではあるものの、ものすごくどうでもいい「それ今聞くの?」と突っ込まれかねないような質問は後回しにしよう。
良い答えは、良い問いからしか生まれない。
どうでもいい質問ってどんなの?って?ほんと何でも聞けばいいと思ってんな。
例えば、凡庸な質問の代表例としては回答が「それはその日によるね~」となってしまう質問。こういう答えが返ってきたならしょうもない質問だったなと反省しよう。
名人の教え方が悪いんじゃなくて、質問が悪い場合も多々ある。これは絶対に忘れてはいけないポイントの一つね。
考え方としてはこんな感じかな~
もちろん、他にも上達する方法はいくらでもある。
色んな媒体を使って調べるとかだってクリティカルじゃないにしろ無駄じゃない。知識としては蓄積される。
色んな仮説を立てて立証すべく雨の日も風の日も釣りに行くのも非常に有効だ。
しかしながらやはり最初のステップからある程度上達するまでぐらいの段階であれば、やはり経験者や熟練者に教えを乞う以上に上達する方法は思いつかない。
例えばよく言われている定説に近いものとしては「賢くなりたかったら本をたくさん読め」みたいなね。
本をほとんど読まずに漫画ばっかり読んで育った私には賢くなった人の気持ちはわかりませんけどね、
本ってのは賢い賢い人達が何年もかけて蓄えた知識の塊なわけ。その塊をたかだか数時間~数日で得られてしまう恐ろしいシステムなわけですよ。
釣り名人に対しての質問だってそう。何気なく「今日の状況ならウキってここでは何号でハリスは何号ですか?そして理由はなんですか?」と聞いたとして、名人から発せられる言葉は数秒に満たない。
しかしそのバランスを見出すために名人は何年もかけてたどり着いただろう。
たったその質問一つで何年もかけて見出した答えにたどり着けてしまう。人にモノを教えてもらうってのは、そういうことですよ。
とは言えネットに書いてあることも嘘じゃないわけだし
ここまで最短距離で釣りが上手くなれる方法を述べてきたけども「やっぱりネットに書いてあることもウソじゃないし、参考にはしても良いでしょ。なんか人にモノ尋ねるのって苦手だし~」な人も多いと思う。
なんせ検索窓に調べたいことを何か叩き込んでココに迷い込んできてる人が大半なのだから、そういう傾向はさもありなんと言った所でしょう。
確かに、もちろん「参考」にするのは構わないし大いに結構だし、むしろ推奨したい。
拾える知識は拾って蓄積したら良いと思う。問題なのは情報の信頼度だろうか。
まずこう考えて欲しい。
その「ネットの情報書いてる人って、アナタよりも釣り上手いですか?」
さらに言えば「そのネットの情報書いてる人よりあなたがよく行く釣り場の名人のほうがその釣りに関しては恐らく圧倒的に上ですよ」と。
※ネットで調べて、それ書いてる人がピンポイントでその釣り場の名人だったら例外的に鵜呑みにして構いませんけども。笑
ぶっちゃけ、書いてる人の情報なんてのは大半の場合わからない。なんとなく実績はあるようでも実際の実力はわからない。
悪い言い方をすれば雑誌で釣りコラム書いてる人が釣り上手い人とは限らないし、テレビで釣りしてる人が上手い人とは限らない。ひどい場合にはフィッシングショーで華々しいステージの上で釣りについて語ってる人や釣りメーカーのテスターやってても大したことない人はゴマンといる。もちろんそういうステージにいる人の大半はそれはそれは私を含めた一般人は足元にも及ばないような実力と人格とコネの持ち主ばかりですけどね。
釣りっつーのは、上手い人らしい振る舞いしてれば、周りが勝手に上手い人扱いしてしまうところがある。実際にその人の隣で釣りすることなんかめったに無いワケだからね。
これは上手い人扱いされたい人からはありがたい風潮なのだけど、「いや俺そこまでの釣り人じゃないんで・・・」って場合には非常に困る釣り界隈あるあるの一つ。
ネットで「こうやったら釣れますよ!」と書いてある情報よりも、実際にその釣り場で実績をあげている名人の話のほうが圧倒的に信頼出来る安心のブランドと言える。
そこから先は修羅の道ではあるが・・・
とりあえず、「手っ取り早く釣りが上手くなる方法」みたいなのは私からは以上。
簡単なようで難しいではなく、簡単なようで実際に簡単です。
ただし、それらはある程度までの話。
釣れないもしくはちょっとしか釣れない人が、まぁまぁ釣れる人になるまでの話。
そこから先は、ピンポイントに仕掛けを打ち込む、人よりも数メートル遠くに投げられる、仕掛けを結ぶのが早い、準備が早い、ランディング(取り込み)が上手いなどなどの「技術」や
潮流の変化に敏感に気付ける、雰囲気を察して仕掛けをチェンジ出来る、今何をすべきか最善手を打てる、取捨選択の判断などなどの「考え方、脳みその使い方」と言うような、まぁまぁ釣れる人が当たり前に持っている知識プラスアルファなことが必要になってきます。
これはね~、例えるならドラクエとかFFで「レベル50とか60ぐらいまでなら普通にプレーしてても行けるんだけどレベル70とかになると1上げるだけでもレベル50に達するぐらいの経験値が必要」な状態。
なんでも70点ぐらいまでなら割と誰でも行けるんですよ。私なんかは技術も脳みそも未熟なのでいつもなんの釣りしても70点で止まりますけどもね。
そこから先の1点を得ようと思ったらもっと努力が必要なことのほうが多い。
大会の上位入賞者なんかは90点95点の釣りをしてくる。それは70点を何百回も積み重ねて仕上げてきた末の点数。
ある程度から先は、ある程度のものを犠牲にしないとたどり着けない修羅の道なので、そこそこ釣れるようになってテンション上がってしまってハマりすぎないよう自制が必要となってくるかもしれない。
あー、あとね、忘れないでおきたい大事なことね。
釣りが一つ上手くなったからとて、一つ偉くなるわけじゃないってことは当たり前だけどわかっておきたいトコだね。じゃ!