「最近の釣り番組は面白くない」は本当か? | ツリタノ!

「最近の釣り番組は面白くない」は本当か?

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最近悩んでいることがあります。

悩んでいるというか検討しているというか、考えているというか。

釣りビジョン(月額1,200円)を解約しようかなぁ。

釣りビジョンを私が初めて契約したのは2011年頃だったように記憶しています。割と最近の話ですね。

当時はバス釣りも定期的にやってたし、海釣りを始めたばかりで見る番組のほとんどが新鮮に映り、お気に入りの番組は毎回録画して大事に見ていたものです。

それから時は経ち2019年。

私は気がついた。現在釣りビジョンで毎回録画している番組がゼロだということに。

一応番組表はチェックして見たいなぁと思ったら録画することにしているのだけどここ1~2ヶ月1番組も録画していない。

まー面白くない。一つも面白いと思う番組がない。

※あくまで個人的にね?私は全く面白くないってだけね。

今年の4月ぐらいからだろうか?なぜか多くの番組が終了したり内容を大幅に変更したりでほとんど見なくなってしまった。

それからというものたかだか月1,200円すらも惜しいと思わせるほど面白くない。逆にDAZNなんかは月額1800円払ってるのに解約しようとは全く思わない。仮にDAZNが月額3,000円になっても私は継続するだろう。この違いである。

さらに気づいたことがもう一つあった。

各民放の釣り番組も一通り番組名で録画していますが、録画だけして番組情報を確認して興味がなかったら見ずに即消すを繰り返しているだけで最近番組を見た記憶がないことに。

あんなに隅から隅まで見ていた釣り番組。全く見ていない。

あれ?釣り番組ってこんなに面白くなかったっけ?

そしてGoogleに「釣り番組 面白くない」などを叩き込んだ。

出るわ出るわというほどでもないけど同じような意見は散見している。

チラっと色々見て回ったところ大体同じような論調。「最近の釣り番組は面白くない」と。

果たしてそうなのだろうか。過去にはあんなにワクワクして新規回を楽しみにしていたのに?

そもそも釣りビジョンと民放各局の釣り番組が同時にクソつまらなくなるわけがない。

一体どういうことなんだろうかと自身の考えを整理するためのエントリー。

そしてこのブログは時々こういう答えの無いテーマについてダラダラ垂れ流す

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安易な「つまらない」は老害一歩手前

まず考えてみて最初に思ったことは、成人して程なくした頃に感じる「最近の音楽って全然良くないわ~」と感じるアレ。アレと同じなのではないかと。

または「●●ってバンド、昔のほうが良かったよね~」っていうアレ。

ただの懐古である事も多々あるんだろうけど、この現象のよくあるパターンとしては本人の趣味が本人の気づかないうちに変わっていることでしょうか。

そして困ったことに自分の認めないものを安易にけなしてしまう。まさに老害化。

ピーマンだって昔はまずくて食えなかったのに今じゃ大好物。逆も然り。昔は焼き肉行ってもカルビしか食わなかったのに今じゃハラミしか食えねーわけですよ。

趣味嗜好なんてのは本人の気づかないうちに移り変わるもの。

これは今回の「最近の釣り番組おもしろくない」にピッタリあてはまりそう。

自分の釣りが変わっただけかもよ

自分の釣りスタイルや釣り番組へ求めているものの変化に本人自身が気づいていない場合。

例えばそれまでは釣りに週1行くか行かないか程度で、普段は釣り番組をダラダラ見ていれば満足だったものが

毎週末必ず釣行しないと満足出来ない体になってしまい、それまでは釣り番組で「なるほど!あの釣りはそうやってすればいいのか!」と素直に情報収集ツールとして役立てていたはずなのに

一回り成長しちゃっていつの間にか上から目線で番組を視聴するようになり「あーそれじゃ釣れへんわ。名ばかりのヘタクソプロが釣具の宣伝しかせーへんやんこのクソ釣り番組」と見事なまでに老害に進化しているパターンも考えられます。

「つまらない」と主張している本人がつまらない人間になっている場合もあり得るが、マジで本当につまらなくなっている番組もあると思われるのでそこは慎重に判断しなければならないかも。

釣法が細分化しすぎ

前述の「本人が気づかないうちに」というパターンに似ているけどこういうパターンもあり得る。

ルアーシーバスとショアジギングはするけどボートシーバスとオフショアジギングはしないんだよな~。だから船に乗る番組面白くない。

タチウオのウキ釣りはするけどワインドはしないんだよな~。サビキ釣りはするけどアジングは興味ないんだよな~。自分の興味ないジャンルは全て面白くない。

と、自分の手の出せない分野や、自分の興味のない分野を無意識のうちに拒否拒絶しているパターン。

これは人が本来当たり前に持つ思考で、難しい話ではなく、シンプルに「好み」ってやつです。これについて云々するのは週イチの定例ミーティングぐらい無駄。

ここで問題の本質となるのは釣法が細分化しすぎたことによる「カテゴライズの弊害」

なぜか日本人というのは●●系や血液型がどうのこうのなどなどいちいちカテゴライズしてしまいます。

それは釣りという分野においても遺憾なく発揮されており、ちょっとアプローチが違うだけですぐに違う釣法カテゴリーにしてしまいます。

糸が太いだけでパワーなんたらゲーム、水深深いだけでディープなんとか、遅めにやったらスローなんとか、餌をワームに変えて同じことをやるだけでなんとかゲーム、魚種名+ingにしてさも新しい釣りのように振る舞うなどなど。心の底からしょーもないですね。

ぶっちゃけやってることは同じなんですけどいちいち細かくわけてカテゴライズしちゃいます。

そしてカテゴライズした成れの果てが「自分に興味のない分野は面白くない」であります。

やってることは同じ「魚釣り」であり、対象魚種も似たようなもんばっかりであっても。

まーこの辺は引き金みたいなのを考えても意味ないんですが、他社を少しでも出し抜きたくて「ウチは他と違った事してるんですよ!」を煽りすぎたメーカーと、その煽りを素直に受け入れてしまったピュアなアングラーが作り出した釣り業界の縮図でしょうか。

別に誰も悪くはないと思うんですよ。時代ってやつです。くそしょーもないですけど。

でも本当に面白くない釣り番組もありそうだ

さてここまでは「本当に釣り番組がおもしろくなくなったか」を慎重に考察しましたが実際に本当に面白くない釣り番組もあるように見受けられます。

いや、この言い方は語弊がありますね。

厳密には「面白くないと言われやすい釣り番組」も多いと言えます。

前提はここまで散々前述の通り、人というのは自分の興味のない分野や手を出せない分野は拒否拒絶しやすい傾向にあるということ。

当たり前です。興味のない分野までオールウェルカムで受け入れる人間などそうそう居ません。

全くのド素人である私ですらそれがわかるのに、一部おわかりでないメーカー様や番組様もあるように見受けられます。昨今のいろいろな事情もあってそうなっているしょうがない部分もありますが、例をいくつか挙げていきましょう

ルアー釣りばっかりで実態をともなっていない

もう完全にメーカーの事情です。

でもメーカーは全然悪くないです。これはもう釣り業界の構造的なことで、どうしようもないこと。

釣り業界を真っ二つにする2大派閥、エサ釣り派とルアー釣り派。私みたいにどっちもガッツリな人ももちろん多いでしょう。

で、釣り番組ってのは基本的に釣りメーカーが協賛(金出して)で番組が作られることが多いわけですがそんな番組で餌つかって釣りしてもメーカーは全くなんの宣伝にもならんわけです。

いやいや、もちろん一部、針とか糸とかね、そういう小物を宣伝するって場合もあるんですけど影響力と単価が段違い。針や糸宣伝するために1番組100万円からの制作費出せるメーカーなんて世界中どこにも無いわけっすよ。

でもルアーなら違う。例えばタチウオなんか最高。1個1000円近くするルアーでタチウオを30分番組でちょろっと釣れば翌日何百何千人というアングラーが1個1000円のルアーを色違いで何個も買ってくれる!しかもそんなのに騙されるレベルだから何個もロストしてまた買ってくれる!

最高の顧客なわけですよ。そりゃあルアーな番組も増える。当然。

で、ルアーな釣りに全く興味ない人や、またしょうもない宣伝番組やっとるなと思う人なんかは「この釣り番組面白くない」となってしまうわけですね。

船釣りばっかりで実態をともなっていない

昨今の釣り番組に言えることでしょう。これは本当に。

昔はもうちょっと体当たりな釣り番組が多かったように記憶しているが、番組の制作費を抑えるためか、メーカー的には手堅く釣りを成立させたいのか、船に乗る番組が多すぎな昨今。

とても安易な「船に乗って釣れるなら船乗ろうぜ?」が成立しています。

いやわかる。わかるよ。船乗ったら簡単に魚釣れるもん。

俺だってこの1年何十回も乗ったよ。それで丸坊主ってゼロだよゼロ。当たり前やん船頭が魚おるところまで連れてってくれるんやから。

だから番組も成立しやすいワケですし、メーカーも「これ釣れるでしょ!?」って簡単に言えるわけです。

しかしだ、問題は

釣り業界全体で言えば圧倒的に、比べるまでもなく、比じゃないほどにオカッパリアングラーのほうが多い点。

さて、ここまで真面目に読んできた方はもうピンときてますね。

「おれ、船に乗って釣りしないから興味ない。この釣り番組面白くない」という図式が成立します。

つまり、船釣り番組が増えてきてしまった昨今、おもしろくないと言われやすい土壌は出来上がっているわけですね。

そんな事情もあって船釣り且つルアーな釣りというかなり実需実情と乖離した釣り番組が増えてしまい「今はそんな釣りが流行ってるんか!?」と勘違いしたアングラーが多数生み出されてしまう悲劇もリアルタイムで発生中です。

しかしながらメーカーや番組サイドとしてもそれはわかっているはず、でも釣れるかどうかわからないオカッパリでの釣りをして超絶貧果に終わったり最悪の場合丸坊主に終わってしまってボツ、お蔵入り、再撮影なんかになったらまたスケジュール組んでコストが重なるっちゅーわけで、わかっちゃいるけど船釣りに行きがちなんですねえ。

釣りガール増えすぎ

これはもう顕著だし誰も異を唱えないと思うのですが、えーと特に釣りビジョンですね。

私が釣りビジョンを視聴契約する前からも、もっと昔、私が小学生の頃釣りを始めた時にはもうすでに釣りガールは存在していました。釣りガールという単語はありませんでしたが。

が、今ほど有象無象の釣りガールはいなかった。みんなキャラは立ってたし少なくとも「ビジネス釣りガール」みたいなのは本当に少なかった。これは懐古なんかじゃない。

では今はどうか。

普段は釣りしないか、ポーズ程度に釣りはするけど仕事だから釣り番組に出てる3流タレントもしくはタレントですらないビジネス釣りガールの釣り見せられて誰が面白いと思いますか?ビジネス釣りガール目的で月額の視聴契約しますか?って話です。

いや、わかるよ。わかるわかる。

誰だかわかんねぇ中小釣りメーカーの担当者が中途半端な釣技でちょろっと魚釣るだけの番組よりは見た目はキレーなねーちゃんがギャーギャーいうだけの番組のほうがまだ見れるのはわかる。それは理解してる。

でも、それ全部ひっくるめて視聴者も理解してる。「よくわからんおじさんが出るよりは見た目はマシな3流タレント使ったほうが無難でしょ。」という置きにいってる意図も理解している。

じゃあガチ釣りガールだったらいいのか?

ということで、番組サイド、視聴者サイドの意図を理解しあって一歩進んだ解釈が生まれつつある場面もあるにはあります。多少見受けられます。

ビジネス釣りガールだってバレてるなら仕方ない!ならばガチ釣りガールだ!ということでガチの釣りガール起用も微妙に増えてきました。

これまでは元々はビジネス釣りガールだったのに気づいたらガチ釣りガールに成長してたパターンが大半でしたが昨今ではYouTubeなどの動画媒体、SNSコミュニケーションツールの普及などによりガチの釣りガールの発掘も容易な世の中になってきました。

個人的には、あくまで個人的には、ビジネス釣りガールの安易な起用による置きにいった番組よりも遥かにマシではありますが、一般的な視聴者の思考原理は前述の通り「自分に興味あるカテゴリか否か」が判定としての絶対的な基準です。

ガチであろうとビジネスであろうと 釣りガールという時点で残念ながらほとんどの釣り人は関わることがありません。またその釣りガールとやらが自分とは全く違うジャンルの釣りをしていた場合、視聴者との興味の乖離はさらに進みます。

そして残念なことに釣りガールはどうしても「トイレ事情」もあり船や釣り公園施設などの釣りに偏りがち。

ということは?本来圧倒的に多いはずのオカッパリアングラーを置き去りにしがちで、ほぼほぼ関わることのない釣りガールの釣りを見せられるという事態に。

そう。ガチであろうとビジネスであろうと釣りガールの起用ってのは置きにいってるつもりがイマイチ置けてない。

とはいえよくわからんおじさんが中途半端な釣技でちょろっと魚釣るだけの画よりは釣りガールがギャーギャー言ってるだけのほうがまだ見れる(以下ループ

あーでも、その点(関西地方限定ですけど)ルアルアチャンネルなんかは波止釣り磯釣りも多くすごくがんばってるなとは思います。釣れてる釣り場にいち早く駆けつける情報収集の感度も高く、タイミングも良い。好きか嫌いかって話はおいといてね。笑

特に対案もないし代替案もないが、これで締めくくろう

ちょっとずるい言い方ですが、別に私は関係者でもなんでもない上にメーカーとの関わりも全くありません。なので「じゃあどういう番組だったらいいんだよ?」と問われてもベストな回答は出てこないでしょう。

現在の釣り番組が本当に面白くないかどうかについては人それぞれ。

私の好みが変わっただけかもしれないし、本当に面白くなくなっただけかもしれません。

少なくとも私個人は昔よりは面白くなくなってしまいました。

私自身の釣り番組への関心の形が変わったこともあるでしょうし、時代が変わったってこともあるんでしょうねぇ。

2つ、浮かんだ言葉があります。

1つ目。

私の好きな言葉の中で故スティーブ・ジョブズの言葉があります。

「多くの場合、人は形にして見せてもらうまで自分は何が欲しいのか わからないものだ」

「あなたは自分のお金を出して(新しい)何がほしい?」と聞かれて答えられる人は少ないもの。というかほとんどいない。

「金を出してでもこういう番組が見たかった!」と視聴者に言わせる番組が出てきたらそれはそれは素敵なことだなぁと思います。

「金出して何が見たい?」という意見なんか今ほどネットが普及してれば簡単に吸い上げられる。それでも無いんなら視聴者側に「金出してまで見たい番組」なんて具体的には無いのが実情と言えそうです。

2つ目。

マーケティングの有名な格言にはこうあります。

「ドリルを買う人が欲しいのは”穴”である」

こういうのも、感覚的に理解はしてても実際言われるまで気づきにくいもんですよね。釣り番組だけに限らずあらゆるマーケットに応用出来るまさに本質的な言葉と言えます。

さて、

「釣り番組を見る人が見たいのは」?

今後の釣り番組の発展を心から願います。

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