モヤモヤ。
前回の釣行では新しく会得したスタイルに固執して本当はもっと獲れたんじゃないか?って気がして仕方ない状態で納竿。
自宅にてじっくり考える・・・。
なぜ乗せ調子、スタイルでやるのか、メリットは?デメリットは?一方で即掛けスタイルで竿頭がストップしたあの釣行のときの思いや状況、なぜ即掛けスタイルから乗せスタイルを挑戦しようとしたのか・・・。
即掛けスタイルで乗せスタイルの人に釣り負けた
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今の釣況、状況は乗せスタイルのほうが合っているのでは?
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挑戦してみて確かに合っていた
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気をよくして連続で乗せスタイル一辺倒でやってみたがなんかイマイチな気がする
↓
今ココ
ここでやっと気づいた。危ないところだった。即掛けとか乗せとかそういう型が大事なんじゃなくて結局本来の目的は一体なんなのか?が一番大事なことに。
そう気づいたらもう止められない。
いつもの船宿に電話。
出船までのやりとり
私「明日出船?」
船長「うーん、どうしようかなぁ~、人数は集まってるんやけど風が強そうなんやわ」
私「確かに予報サイト、アプリによっては10m超えてる、だけど3mぐらいの予報のとこもある。こりゃわからんな。」
船長「わからんわ~。決めて」
私「え!?」
船長的には最悪どんだけ荒れてても自分は大丈夫だが客がどうだかはわからん。出船しない判断は簡単だけどそうなるとどんだけ荒れてても行きたいってお客さんが悲しい思いをする難しい判断になる。もしかするとあんまり風吹かないかもしれないし。荒れたとして一番最初に船酔いしてダウンしそうな君が決めていいよ。
という感じだろう。笑
ここで以前釣り友達のN田氏に賜った金言が私の頭の中をよぎった。
「自分に都合の良いほうの予報を信じるといいですよ」
私「じゃ、出船で(^^)」
ババ荒れやったわ
ババ荒れである。
ババ荒れのババとはなんなのか。クソみたいに荒れてるってことか。クソが。
立って釣りすると船が揺れて危ないレベル。
周りの船を見ても1~2mは上下している。これは各船、何人も戦死者が出そうだ・・・。
無論いつもより遊漁船は少なく、難しい判断を迫られた中、ギリギリ行けるだろうと踏んだ船だけがこの神戸沖に浮かんでいる。
出船時にはさほど風も感じなかったのになぁ・・・。
空を見上げても雲の動きはさほど早くなく、荒れる感じは本当にしなかったが
やっぱ前線の通過がどうのこうのみたいなときはなんの予想も予報もアテにならんなぁ。
これはもう毎年のこと。沖堤防に渡船でいこうとしたら強風注意報が出て出船中止、でも結局なーんにもなかったとかザラにある。今年はそんな感じで悔しい思いをすることが何度かありそうだ。
今回の船タチウオテンヤ、タックル
今回はまた新しい相棒を用意。
サーベルマスターエクスチューン82MH
前回使用した7:3調子の竿より少し固く、今まで使用していた9:1調子の硬い竿よりは柔らかい。言わば即掛けと乗せの中間にあたる竿。
実はこの竿よりワンランク下で同じ調子のものは船タチウオテンヤデビュー時に買っているんだけどもエックスシート(ガングリップ)ではない竿なのでガングリップなこの竿を選んだ。
竿の良し悪しがどうこうで選んだっていうよりはグリップ。あと、ダイワでこんな感じの竿が無いってのも理由の一つ。
また、前回使用した7:3調子の乗せスタイル竿は手巻きのカウンター付きリールで使用。
テンヤの釣りでは常に左巻きリールを使用しているけど乗せスタイルはある意味巻きスタイルでもあるような感じを受けたので利き手で巻ける右巻きで。
荒れ爆。なぜか高活性のタチウオ
「よしやるぞ!!」って気に全然ならない。
これ釣りになるんかってぐらいずっと揺れてる。
こんなんで正午までやっていけるんか・・・。と不安におののきながら。
水平線がナナメになってしまうぐらいまともに写真も撮れない。
船長「水深69mでーす」
と告げられ実釣スタート。
どうしようもないほど船が揺れていて「こんなんでアタリ取れる・・?」
船が上下に1m揺れるっていうんなら、仕掛けも同じく1m程度上下してしまう。
もちろんその上下している最中にアタリが出れば大きく出過ぎたり、逆に出るはずだったアタリが殺されることもあるし、不自然に仕掛けが動くことにもなるのでアタリも遠ざかる傾向にあると言える。
が、海中のタチウオには海上が多少荒れてるぐらいがちょうど良かったのか・・・
一投目船中ファーストヒット。
すぐ。連発。
どんどん追加。
船を付け直してストック用のバケツをカラにしても
すぐ追加で
いいラインを通ればびっくりするほどのスピードでタチウオが増えていく。
これは一体・・・・。
理由はよくわからんが活性は高い模様
今期一番活性が高いように感じる。
アタリがあれば乗るし、一回で乗らなくても追っかけてもくるから仕留めやすい。
普段より釣り船が少ないことからプレッシャーが低いのか、荒れてることで海中の警戒が薄いのか、そういう潮回りなのかなんなのか。
魚影の濃さは相変わらずそれほど濃いとは思えないものの、活性だけでいえば今期一番高いように感じる。
時刻は8時半前頃。
まだ勢いは止まらない。この時点で20匹近く仕留められているような感じはする。
付け直しのたびにバケツを空にして準備するも
簡単にいっぱい!!
また、平均サイズも割と良くて前半戦のうちに最大117cmのドラゴン級まで仕留めることが出来た。
9時半にはストック用の発泡スチロールを一回り大きいものに交換。
せっかくメーターオーバー仕留めたんやからゆっくりブログ用の写真を・・・とも思ったけど気持ちに余裕がない・・・。
ここらへんから私の体調も限界に近い感じがしてきた・・・。
ちょっと下を向くと「グラっ」とする。手も冷たくなってきたというか、船酔いまでの臨界点が確実に近づいてきているのを感じた。
ヤバイ。もうKO寸前。
酔ってる場合じゃねえんだよ!!
「あぁもうダメかもわからん」
「あかん・・気を確かに持て・・・」
「うう・・・これ以上荒れてきたらもう・・・」
いや、酔ってる場合なんかじゃねえ
船タチウオテンヤで初めてぶつかった壁をいままさにぶち破ろうとしている今回の釣行、硬い竿、柔らかい竿、スタイル、手段と目的色んな要素を考えて考えて今回答えをだそうとしている。ただの練習釣行じゃない。
出船前に飲んでた酔い止め薬をもう一度飲んで、「酔うヒマあるなら一匹でも多く釣れ!」と自分に言い聞かせて続行。
揺れは全く収まらず相変わらず写真はナナメになってしまっているが・・・
餌とか色々試す後半戦。
次も今期割と迷走気味のエサの差。
割とサンマを使用することの多い私だけど冬シーズンよりも身持ちが劣るし脂が溶けて扱いが面倒なこと、無茶しなきゃイワシでも別に十分サンマ並にエサ持ちさせることが出来ることなど、そして毎釣行ごとに感じるのはやっぱ今シーズンはサンマよりイワシのほうがアタリが出しやすいことを感じているのも一因。
サンマ餌でタナとか誘い方を一通りやってそれでもアタリが遠い時なんかに気分転換もかねてイワシに変えたりすると結構簡単にアタリが出せたりするし、アタリも大きい気がする。
しいて言うほどの大差もないように感じるが・・・大差がないんだったら今シーズン不漁で値上がり半端ないサンマよりも船宿で無料提供されるイワシのほうがいいよなぁ・・・。うーん。
昨年冬シーズンなんかはサンマ1匹100円切るタイミングもあったのに今シーズンは今の所1匹3~5倍程度の値がついてしまってる。1匹300円も400円もする魚を餌に使うのはちょっと微妙やねえ・・・。
この日の天気は前線の活動により不安定なこともあり、時々微妙な晴れ間が覗くこともあるが基本的には薄い曇り。そして風はもちろん強いので暑さはほとんど感じなかった。
時期によっては残暑となることもあるようだけど今の所一歩ずつ秋に近づいているようだ。
ババ荒れは終始収まらず、後半は潮もきつくなってさらにアタリも取りにくく活性が下がってしまったのか?アタリも遠のいた。
まぁでも個人的にはこれ以上ないほどってぐらいやりきった感がある。
目立ったミスに関してはテンヤロストが2、針掛かりしてるかどうかわかりにくかったタイミングでミスってバラシが1ぐらい。
12時。納竿。
釣り切ったと言える。数がどうのこうのじゃない
これだけ荒れた中で出来る限りのことをやり切ったことに満足感があるし、悩んでいたことのほとんどがクリアになった。
帰りの船は最高にヤバかった。テーマパークの3D系のアトラクションぐらい揺れた。マジでやばかった。それまで大丈夫だった他のお客さんも帰りの船で酔ってた。
潮かぶりながらびちょびちょで帰港。ゲリラ豪雨用で着替え持って行っててよかったわ・・・。
ちなみにこの日、7:3調子の乗せスタイル竿&手巻きカウンター付きリールは一度も使用せず。
全く使わずに確かめなかったという点においてはもったいない事をしたと言えるが、即掛けスタイルでダメならタックルを持ち替えて乗せスタイルに移行出来るという作戦を手札に置いておくことが出来るだけで心理的な余裕が生まれることは発見だった。
激荒れ、荒れ爆のタチウオ。最終釣果
最終釣果は31匹。竿頭。
次頭が17匹だった。
数もさることながら、色んな確認が一気に出来た今回の釣行。
まず大きな収穫としては「乗せスタイル」「即掛けスタイル」の取捨選択。
釣行前に考えていたことが一つある。
「いずれのスタイルにしても結局やり方が違うだけでやってることは同じではないか」ということ。
乗せスタイルにしろ即掛けスタイルにしろどうやって針掛けさせるか?だけの話であり、結局タチウオのどこかに針を引っ掛けて釣り上げるというゴールに変わりはない。
どうやって針掛けする?ってだけの話であって、どっちのほうがよく釣れる?って話ではない。
どちらかのスタイルで針掛けするのが目的ではなく、なぜそのスタイルを選んだのか?という思考過程のほうが重要だろう。
さらに、たった1度か2度試したぐらいの付け焼き刃で老獪な常連客達に釣り勝っていこうと考えるほうが愚かしいことで、新しい要素、合理的なスタイルの選択も大事だが、培ってきた技術もまた大事。
柔らかい竿だから乗せスタイルしか出来ないわけじゃないし
硬い竿だから即掛けスタイルしか出来ないわけじゃない。
「やり方が違うだけでやってることは一緒。」
私が普段たしなんでいるなんの釣りでも結局同じ考えにたどり着いてくる。
本来の目的は一匹でも多くのタチウオを釣ること。ブレずに。
迷走していたけど正解かどうかは置いといて、視界はずいぶんとクリアになってきたしなんかイマイチな釣行が続いていた今期の船タチウオテンヤも崩れていたフォームもトップフォームに戻ってきた感じがある。
仕上がってきた。
釣行後は久々にエビ撒き釣り先輩のO氏の和食店へ~。
久々にええもん食った。また行こ。存分に甘えていこ。
今回の使用タックル
ロッド:SHIMANO サーベルマスター Xチューン テンヤ82 MH180 RIGHT(左巻き用グリップに交換)
リール:DAIWA 19シーボーグ200J-L
道糸:DAIWA UVF メガセンサー 8ブレイド+Si 2号 300m
リーダー:サンライン SYSTEM SHOCK LEADER NYLON 70lb.