きちんと理解しよう!エビ撒き釣りで使うシラサエビ(モエビ、スジエビ)の付け方! | ツリタノ!

きちんと理解しよう!エビ撒き釣りで使うシラサエビ(モエビ、スジエビ)の付け方!

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今回は、エビ撒き釣り入門者や、付け方の違いなどを知りたい方へ向けたエビ撒き釣りで使用するシラサエビの付け方についてです(^^)

基本的な付け方から、少し変わった付け方まで一通り紹介、解説するので付け方自体がそもそもよくわからない方から、付け方の違いによる考え方を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

エビ撒き釣りとはなんぞ?という方は当ブログで既に言及済なので、そちらをご覧ください(^^)

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エビ撒き釣りの定番餌 シラサエビ(モエビ、スジエビ)

まずは簡単にシラサエビってなんぞ?の説明だけサクっとしておきます。恐らく大半の方がご存知だとは思いますが一応。

エビ撒き釣りでは大半の場合がシラサエビと呼ばれる琵琶湖産で淡水で生息する小エビが使用されます。

このシラサエビについては各地方ごとに呼び名が違ったりして、モエビやスジエビと呼ばれることもあります。厳密にはモエビとスジエビは違うものですが、小エビの総称として用いられる事のほうが多いのでここでは分けずにシラサエビ=モエビ、スジエビとして呼称します。

シラサエビは基本的に淡水で生息

琵琶湖で獲れるというだけあり、基本的には淡水で生息しています。

エビ類によく見られるような産卵期になると汽水に入るというようなこともなく、完全に淡水で交配から産卵までを行うことが可能です。

その為、餌屋では淡水で飼われており、海水に餌として投入すると早い個体は1~2分で絶命します(^_^;)

おそらく投入した時点で相当弱っているものと思われますが、海水に投入されたことで浸透圧やストレスで死んでしまうのでしょう。

まずは、この「シラサエビは淡水で生息しているので、海水に入れるとそのうち死ぬ」は基本として覚えておきましょう(^^)

さらに前提。エビ撒き釣りのエビは生きているエビである

前提として淡水に生息しているだけでなく、「わざわざ生きたエビを用いる」という前提も忘れないようにしたいところです。

わざわざ生きたエビを使うということは、死なないように扱うことが大事になりますね。

つまり、淡水に生息しているエビに直接針を刺して死なないようにしなければならないのです。

これがエビ撒き釣りにおけるエビの付け方の大大大前提になります。

まぁ慣れてくればある程度くたばってても釣れるようにはなるんですけどね。笑

ではエビ撒き釣りにおける、シラサエビの付け方に参ります。

基本中の基本。チョン掛け

名前の由来は不明です。シラサエビに限らず、端っこにチョンっと掛ける餌の付け方はだいたいチョン掛けと呼ばれるので、擬音を表しているものと思われます。

写真のように、シラサエビの尻尾の先端あたりに掛けます。

別にもっと先端に刺しても、中に刺しても良いです。

もちろん先端(尻尾)側のほうがエビへのダメージも少なくなります。

もちろん尻尾の中頃に刺せば身を大きく刺すことになるので、エビへのダメージは大きくなりますね。

しかし先端であればあるほど、取れてしまいやすく、魚がフッっと吸った瞬間にエビだけ取れて針が残るという状況には陥りやすいかなという印象です。

中であればあるほど、しっかり針に刺さっているので魚が吸った時に針と一緒に魚の口へ入り込みやすいのではないかな?と考えています。

私の場合は写真にあるような位置が多い気がします。まぁそんなに何が何でもってほど気にはしてませんけども。

チョン掛けのメリット

チョン掛けのメリットは何と言ってもその付けやすさにあります。エビを捕まえて一番付けやすいところにチョンっと掛けるだけ。付ける場所も常識的に考えてエビへのダメージの少なそうな所に刺しておけば良いだけ。簡単です。

臓器や脳に針を刺すわけではないので、エビへのダメージも最小限で済み、生きたエビを用いる釣法にはうってつけの付け方と言えます。

チョン掛けのポイント、注意点

この掛け方については特に言及しなければならないほど重要なポイントは無いかなぁと思います(^_^;)

写真見て、そんな感じで尻尾にチョンっと付けてもらえれば問題ありません。笑

あとは、注意も何も無いんですが、一応念のため言及しておくと、刺す場所ですかね。

尻尾先端や尻尾の中頃ということもありますが、関節部分か、そうでないかも私は気にしています。経験上、関節部分に刺すと早く弱りやすいし、針からエビも抜けやすいかな?というイメージです。

人間に例えてみてください。例えば腕や足で関節とそうでない部分に物凄く太い針を貫く場合、どっちがヤバイですか?どっちもヤバイんですけど、しいて言えば多分関節のほうですね。

また、エビってのは背中にスジが通ってますね?それも外したほうがダメージは少なそうです。私は気にせずいってしまいますが。

私の場合はほとんどチョン掛け。その理由。

私が現在チョン掛けばっかりしている理由。

エビ撒き釣りを始めた頃というのは、チョン掛け以外に知らず。

それ以外の付け方を知った後もメリットやデメリットがよくわからなかったのでチョン掛け一辺倒。

エビ撒き釣りを始めて少し慣れた頃、縁があり、関西でも屈指のエビ撒き釣り名人たちと出会うことになりました。

その方たちはチョン掛けとは違う付け方をされており、その理由も一理あるものだったので私も習得し、好んでその付け方をやっていましたが、2017年春に関西全域でシラサエビが供給不足になるという緊急事態に陥り、ブツエビ(ヌマエビ)の使用を余儀なくされたことがありました。

ブツエビというのは平均的なサイズがシラサエビの半分程度で、殻もシラサエビに比べて大変柔らかく針からすぐに外れてしまうエビでした。

この為、変わった付け方はほぼ不可能で、チョン掛けを半強制されたのであります。

この時に、「え?チョン掛けでも全然普通に釣れるやん。今までの付け方と釣れる数なんら変わらへんわ。」と感じたので、それ以来付け方の一番簡単なチョン掛けに戻ってきたというワケであります。

とは言え、ここぞ!というタイミングではちょっと違う付け方なんかもしたりしますが、まぁ気休めの範疇を脱しておらず、今ではチョン掛けだけ覚えておけば良いんじゃないかなぐらいの温度感です。

ちなみに皆様の御指導のおかげで、今ではエビ撒き釣り名人達と竿を並べても毎回確実に良い勝負が出来るようになることが出来ました(^^)

ちょっとやってる人には多い。鼻掛け

この付け方は、エビ撒き釣りを”ちょっとやってる”中級者以上の方に多いような気がします。

ちなみに私もこの付け方を好んでやっていた期間が半年近くあります(^^)

鼻掛けのメリット

この付け方のメリットは、仕掛けが水中で馴染んだ時はエビの頭が上に来ることと、

馴染むまでは針や仕掛けの重さにより、頭を水平より↓に向かって自然と落ちていく所にあります。

水中に撒いたエビをよく観察すると、最初だけは尻尾を使って勢いよく跳ねるものの、落ち着くと尻尾方向に泳ぐのではなく、ほとんど全ての個体が頭側に向かって泳いでいるのがわかるかと思います。

そう、つまりエビは基本的に前に向かって泳ぐのです。(当たり前)

なので頭側に針を付けるのはより自然な餌の見せ方として正解であると言えるでしょう。

また、多くの魚は「餌を頭から食べる」という考えがまだ根強くあり、頭側に針があると針掛かりが良いのではないか?という多くの釣り人達の想像と実体験からエビ撒き釣りにおいてはチョン掛けに次ぐ定番の付け方ではないかと思われます。

鼻掛けのポイント、注意点

鼻掛けは「鼻掛け」というだけありエビの鼻(のように見える部分)に針を刺します。

この時、脳を傷つけてしまうと即死します。

ちなみに、脳っぽく見えますが、脳から目に向かって視神経?脳髄?がありまして、これは傷つけないほうが良いものの、刺しても即死には至りません。

とにかく脳を傷つけないように、目と脳の間の中心を上手く貫くことが重要な付け方です。

隠れた定番。ホホ掛け(頬掛け)

この付け方も”ちょっとやってる方”に多いように見受けられます。

この刺し方の特徴は、刺す場所的には鼻掛けに近いものの、殻と頭の間に針を刺し、ホホの部分にあたる殻にだけ針をひっかける所にあります。

ホホ掛けのメリット

この付け方のメリットは何と言っても、「身を直接刺さない」ことにあります。

殻にはなんの神経もないので、エビにはノーダメージ。エビを海中で可能な限り長く生存させることが出来ます。

生きたエビを使ってする釣りなので、なるべく長く生かすというのは重要なことですね。

死んでいるエサとかだったらこんな付け方する必要は全くありませんので。

その点だけを考えるのならば、頬掛けは大変優れた付け方と言えます。

ホホ掛けのポイント、注意点

付け方自体もさほど難しくないし、エビも長く生きることが出来る。とメリットだらけに見えるホホ掛けにもデメリットはあります。

致命的なまでに針から外れやすいことです。

針を殻にしか掛けないので、ちょっと衝撃あたえただけですぐにエビが外れてしまいます。

上手く海中に投入することが出来たとしても、ノーダメージのエビが激しく動くことで針から外れることも多々あり、気がついたら「何投連続でエビが外れてた?」ってことに陥りがちです。

もちろんそれは流している最中だけでなく、アタリがあった時にも再現されてしまいます。フッっと魚が刺し餌を吸った時に、刺し餌だけ吸われて針が残るという。。。。

この外れやすさはエビへのダメージの少なさと等価交換ですね。

これを防ぐために殻だけでなく、針を薄く身に通すことも可能ですが、それをするならば鼻掛けで良いんじゃないの~?と私は思います。

意外と良いかも。ツノ掛け(角掛け)

あんまりやってる人はいないものの、実在する掛け方です。

シラサエビのツノ部分の殻は一部分だけブ厚くなっており、そこに引っ掛けます。

ちなみに、鼻掛けの場合もそこのぶ厚い部分に入ればかなり外れにくくて良い感じです。

ツノ掛けのメリット

上手く掛けると針からも外れにくいし、身に直接刺すわけでもないのでエビへのダメージも少なくて済みます。

馴染んだ後の水中での姿勢も頭が上に来て、それなりに自然に見せることが出来そうです。

馴染むまでは横を向いてしまうはずなので、若干不自然にはなってしまうかなぁという印象ではあります。

ツノ掛けのポイント、注意点

この付け方の場合も割と良いこと尽くめっぽい文言が並んでしまいましたが、注意点はもちろんあります。

これまでの付け方とは違い、エビの身体に対して横から掛ける付け方になるので

仕掛けが馴染んだ後に誘いをかけた際、あからさまに不自然な姿勢になってしまうことは明白です。

撒き餌と刺し餌が完全に同調して、魚から見て不自然とかそんなことを考える余地もないような状況であればさほど問題にはなり得ないと思いますが、撒き餌の効いていない、刺し餌単体で勝負しているような時間帯においては結構不利だよなぁと感じざるを得ません。

また、横から掛けていることで、誘った際にエビが変な水の受け方をしてしまい、悪い場合は回転してしまうこともあるのはいただけません。

逆に言えば、あまり誘いをしないタイプの釣り方の人には相性が良い付け方と言えるかもしれませんね。

上級者向け。最強の付け方。変形鼻掛け

実際の写真をご覧ください。

一見普通の鼻掛けに見えますが、よく見ると針の刺さっている深さがずいぶん浅いですね。

針のカエシを殻から出さずに頭の中に留めて、針先だけをほんの1mmだけ出す変形型です。

私のエビ撒き釣り歴において長い間定番としていた付け方です。

そして阪神間でエビ撒き釣りをする方にはお馴染みで、第一人者でもあり現在でも頂点に君臨されておられるK古氏考案の付け方です。

大変難易度の高い付け方ですが、K古氏はこの付け方を異常な早さでこなします。笑

コツとしてはエビを表裏ひっくり返して、自分の親指をほんの少し刺すような感じでやると素早く取り付けることが可能ですが、慣れるまでは割と時間がかかります(^_^;)

変形鼻掛けのメリット

この掛け方の最大のメリットは水中での姿勢の素晴らしさ、完璧さにあります。

↓の写真のような姿勢で海中を漂います。完全に水平です。

当たり前ですが、生きているエビというのは、水中では水平姿勢を保っています。

この水平姿勢を保つことが出来る点で、この掛け方が他の掛け方よりも圧倒的に優れていると言えます。

誘いをかけたときも頭からふんわりと滑空していき、馴染んでも水平。理論上まさに最強と言えます。

変形鼻掛けのポイント、注意点

そんな最強と思われる変形鼻掛けにも注意点はあります・・・。

まずは、付け方がやたら難しい。いえ、付けるだけなら割と誰でも出来るんですが

きちんと付けるのが大変難しい。シビアなのです。

きちんと付けたつもりが、刺す所が悪くてすぐに針から外れてしまう。

きちんと付けたつもりが、刺し過ぎてただの鼻掛けになってしまう。

きちんと付けようとして時間がかかって結局手返し悪くなるなどなど、あまりにもシビアな付け方そのものがデメリットとなり得ます。

また、カエシを出しきらないので、ホホ掛けまでとは言わないものの、割と外れやすい付け方であるのもまた事実です。

番外編。こんな付け方してる人いませんか?たまにいますよ?

↓の写真みたいな付け方。フカセ釣りしかやったことないとか、テレビかなんかで海上釣堀のでっかいエサのエビの付け方を踏襲しちゃってるとかが理由かもしれません。

たしかに、フカセなんかでオキアミを刺し餌に使用するならばこういう付け方をする人が大半だと思いますが、エビ撒き釣りでは生きたエビを使用するので、こういう付け方はまずやりません。

この付け方でやってる方はいると思いますが、9割以上は知らずにやってるだけであり、好んでこの付け方って人はそう居ないと思われます(^_^;)

「穴を狙って小さい根魚を釣りたい」とかの状況で、エビを全く動かしたくないって話なら、まぁ考えられなくもありませんが、穴に向かってエビ撒く人もそうそう居ないので、やはり知らずにやっているうちは間違った付け方だと言わざる得ないかもしれませんね(^_^;)

エビ撒き釣りでのシラサエビ(モエビ、スジエビ)の付け方を一通り紹介しました

厳密には紹介した以外にも付け方はあるかと思いますが、だいたいどれも紹介した付け方の派生系になってくるかなと思います。

長々と説明はしたものの、基本的には(私個人的には)大差ないと感じているので、少しでもこだわりたいって人は色々と試してみてもらうと良いかもしれません。

また、付け方がどうのこうのというよりは、「その付け方に至る考え方の過程」が大事なのではないかなと考えています。

エサの付け方一つでもこれだけ語ることがあり、エビ撒き釣りで使用する他の仕掛けについても一つ一つ語ることがあるわけです。なぜこの付け方をするのか?なぜこれを選んだのか?

どの付け方にしろ、仕掛けにしろ、なんとなくで選ばずにきちんと理解した上で選びたいものです(^^)

他にもエビ撒き釣りシリーズがあるので興味のある方はどうぞ(^^)

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