【竿編その2】エビ撒き釣りをこれから始める人向け。道具は何を揃えれば良いのか?【入門】 | ツリタノ!

【竿編その2】エビ撒き釣りをこれから始める人向け。道具は何を揃えれば良いのか?【入門】

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エビ撒き釣りをこれから始める入門者へ向けた”釣り道具は何を買い揃えれば良いのか?”的なシリーズ。竿編その2です。

以前「【竿編】エビ撒き釣りをこれから始める人向け。道具は何を揃えれば良いのか?【入門】」にて竿の購入について色々とオススメ竿をご紹介しましたが、自分で読み返して見ると「なぜこの竿達を紹介したのか?」「どういう基準で紹介されたのか?」という目線が足りないなと私自身感じたので、今回は商品そのものの紹介ではなく、選び方だったり選び方に通じる考え方だったりを補足したいと思います。

「なんで2回もやんの?別にあの解説でも大丈夫でしたよ?」って人はそれで構いませんが、

いかんせん竿って高いですからね。実際魚を試し釣りしてから購入出来るんならいいですけど、せいぜい店先で伸ばして振るぐらいしか出来ないですからね。

実際どんな熟練者でも竿購入ってのはある程度ギャンブル要素があるわけですが、そんな事も経験したことのない初心者にはハードル高すぎますからね。出来るだけ迷わず購入出来るように後押ししたいと思った次第です。

前置きが長くなりましたが実際になぜあのラインナップになったかを私自身の主観ではありますが解説していきます。

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磯竿、波止竿ばかりの紹介になった理由

磯竿と呼ばれる竿と波止竿と呼ばれる竿の明確な違いなんて殆どあってないようなモノなんですが、釣具屋行くとカテゴリー的にはわけられていることが多いので一応分けて呼んでいます。

一般的な感覚だと波止竿のほうが値段の割に頑丈に作られていて、いかにも”波止の釣りなら何にでも使えますよ”的な感じになっていることが多いですね。竿のパッケージにも色んな魚の名前書いてあって「タイ、セイゴ、メバル、カレイ等に最適!」とか書いてあり、街角で良く見かける「全身網羅してるやん。ほんまかいな!」っていう医院、医療機関に通ずるものがあります。笑

磯竿コーナーではエントリークラスの場合は波止竿っぽい雰囲気ですが高級機だと殆どがグレ(メジナ)やチヌに特化している竿が多いようです。地域差はかなりあると思いますが。

ついまた前置きが長くなりましたが、この磯竿波止竿ばかりの紹介になったのには理由があります。

エビ撒きハネ釣りでは細いハリスを多用する

ハネを対象としたエビ撒きハネ釣りにおいては細いハリス(細い糸)を使用する事が多く、ハネのザラついた歯に簡単にやられてしまう事が多々あります。具体的には1~3号程度のハリスを使用される方が多いようです。

「じゃあもっと太い糸使えばいいやん」と最初は思うのですが、太い糸だとどうしても食いが悪くなるとされています。

私自身は2号のハリスを使用することが一番多いですが2号なんて太さあり得ないとまで言い切る人もいる程です。

ちなみにですがルアーでのシーバスゲームなんかでは20lb(5号)あたりを普通に使います。同じ魚狙っているのにも関わらず、そのぐらいエビ撒きハネ釣りは細い糸を使うのが普通なんですね。

5号のハリス使っても喰わないことはないんですが2号以下のハリスと比べると圧倒的に喰ってくる確率が変わってきます。なぜならハリス自体の太さや自重からくる餌のナチュラルさが段違いだからですね。この辺の考え方は竿の購入とは少し話が逸れますが、ここを言及しないことにはなぜ磯竿、波止竿がオススメなのかというところに繋がりませんので触れておいた次第です。

細いハリスを多用するということは

よく切られます。切られないようにするにはある程度柔軟性があり、ハネの強烈なファイトをしっかりと吸収してくれやすい磯竿や波止竿が適している。ということに繋がります。(やっと言いたいこと全部言えた)

長さも4~5mほどあるものが大半なので、足場の高い低いなど状況に差は多少ありますが全国どこの波止でも殆ど対応することが出来るでしょう。

そんなに磯竿、波止竿じゃなきゃダメ?

いえ、そんなことは無いです。エビ撒きハネ釣りはそんなにハードルの高いものではなく、もっと気楽に始めてもらっても結構です(^^) エビ撒き釣りをやるつもりでこれから竿買うなら磯竿波止竿がオススメですよって程度のもんです。

手持ちの竿に2ピースのルアー用竿しか無いとか、さぐり釣り用の1.5mぐらいの短竿しか無いとかでも別に構いません。理屈の上でウキ釣りが出来る竿とリールだったら何を使ってもらっても結構です(^^)

ぶっちゃけた話、魚を掛ける所までは大差ないですね。長さの違いによる操作性の差は出ますがウキから下は同じなので。笑

私のよく行く波止でもルアー用の竿を流用してエビ撒きハネ釣りを楽しんでいる方はたまに見かけますし、釣り上げる所も何回か見たことがあります。さすがにバラす事が多いように見受けられますが(^_^;)

どんな感じの磯竿、波止竿を選べば良いの?

話を磯竿、波止竿に戻しまして、これらの竿の選び方の解説に進みます。

選び方としては前回解説した通り

  • 1~1.5号の磯竿や波止竿と呼ばれる竿であること
  • 4~5m程度の長さであること
  • 出来るだけ軽いものが良い
  • 糸絡みの少ないIMガイド搭載のものが良い

で、なるべく胴調子のものでしたね。

それらを基準にしてもらえれば基本的に問題ないのですが各項一応理由がありますんでサクっと掘り下げて解説していきます。キリが無いのでサクっと行きます。

竿の長さ

前の項でも触れましたが4~5mあたりの竿が良いと思われます。

長ければ長いほど柔軟性に富む傾向にありますが、操作性に欠けますし何しろ重い、短いと軽いし操作性が良いけれども、柔軟性に欠けることがあります。

4mと5mで同じモデルの同じ調子のものでは魚とのやり取りのしやすさが格段に違います。基本的には足場の高さ、障害物の有無で選ぶと良いでしょう。

足場が高くて(だいたい5mぐらい)障害物があるなら長い竿、足場が低くて障害物がないなら4m程度の短い竿といった単純な感じで結構です。

ケースに応じて説明するとキリがないので概ねそんなもんだと覚えておいてください(^^)

竿の軽さ

エビ撒きハネ釣りでは餌を付ける動作や魚を取り込んだりする動作以外の時は基本的にずっと竿を手に持ったまま釣りをします。

竿受けなどに置きっぱなしにしている方も多いですが潮流や風や仕掛けによって色んな操作をしないといけないので基本的には持ったままを推奨します。その為なるべく軽いもののほうが長時間持ち続けることが可能になります。

また、大物の場合、ハネとのやり取りが数分以上、長ければ10分以上にも及ぶことがありあまり重い竿だと疲れてしまいますので出来るだけ軽い竿を選ぶようにしましょう。

具体的には自重200g以下のものをオススメします。

注意点としてはどの竿も重心が違うので、自重が軽くても重心や持つ場所が違えば持ったときの重さの感覚は変わるので「自重が軽い竿=持ったときも軽い」とは必ずしもなり得ませんので注意してください。これについては店頭などで実際に持ってみるしか確認の方法がありません。

持ったときの重さ感なんかは、竿もそれぞれですし、人もそれぞれなので(^_^;)それこそスピニングリールをどの指同士で挟むかだけで全然感覚が違ってしまいますからね。

ちなみに有名メーカーのガマカツ等は”モーメント”と呼ばれる持ち重り感を独自に数値化して公開しており、その数値が小さいほど持ち重り感の少ない竿としているようです。ちなみにガマカツは高級機が多いので今回のオススメ竿紹介には挙げませんでしたが、いつかは使ってみたい高級竿ばかりですのでカタログ見てよだれ垂らす分には構わないと思います(^^)

IMガイド搭載の竿?

これから初めて竿購入しようって人に「IMガイド搭載の竿で」とはなかなか不親切でしたね。

IMガイドとはの前に、そもそもガイドってなんぞ?の人のために一応触れておきますと、ガイドとは竿に付いている糸を通す輪っかの部分のことを総称しています。

で、そのガイド自体にも色々な形状があって、ハネを対象としたエビ撒き釣りにおいてはIMガイドという形状のものが適していますよ。という話になります。

ではIMガイドとはなんなのか?と、なぜIMガイドが良いのか?の解説をサクっといきます。

IMガイドとは日本が誇る知る人ぞ知る優良メーカー富士工業が開発したガイドで、特徴は糸が絡みにくい形状にあります。

https://www.fujitackle.com/new/im_guide.html

形状は楕円形をしており、ガイドは穂先に向かって傾斜がついており、そもそも絡みにくいし、絡んでも穂先(竿の先っぽ辺り)を軽く振ってあげたり、そっとリールを巻いてやれば糸絡みが取れやすい形状となっています。私も通常のガイドから初めてIMガイド搭載の竿に変えたときの爽快さは今でも忘れられません。

なんでIMガイド搭載のものをオススメしたの?って、殆ど前述の通りなんですが本来のオススメした目的は、初心者ほど竿の扱いが雑な事が多いし、穂先折れ等のトラブルリスクをあまり考慮できていないからです。

ある程度慣れている人なら「あー今の竿の置き方は穂先に糸が絡んだな」とか、辺りが真っ暗でも「この巻き重り感は穂先に糸が絡んでいるな」など自然に、そして無意識に気付いて対処できますが、初心者の場合、絡んでても気づかないわ、動作が雑いからガンガン穂先に絡むわといった事が多いように見受けられます。

穂先に糸が絡むと、穂先に変な力がかかり穂先が折れてしまうリスクが大変高まります。その為、最低限IMガイド搭載のものオススメしています(^^)

IMガイド非搭載の安物竿買って、穂先に糸絡んで穂先折れて修理してたら結局もう1ランク2ランク上のものが買えたのにってことは初心者あるあるです。

竿の調子について

ここまで書いて、全然サクっと説明出来ていないことに気付きましたがどう考えてもサクっと説明出来なかったので半ば諦めています。

簡単に胴調子のもの(竿の真ん中あたりから曲がる)と書きましたが、初心者の方にとってはなんのこっちゃかもしれません。

竿には調子と呼ばれる竿の曲がり具合があります。ルアーロッドだとテーパーとか呼ばれますかね。

この”調子”ですが、おおまかに(あくまでおおまかにですよ)先調子、本調子、胴調子の3調子に分けられます。

先調子が竿先寄りで曲がるもの、本調子が竿先から少し真ん中寄りで曲がるもの、胴調子が竿の真ん中あたりから曲がるもの。となっています。

先調子は釣り人主導で、竿のパワーを生かし魚を早めに浮かせて獲る釣りに向いているでしょう。

逆に胴調子は魚の引っ張る力を柔軟さで力を吸収して十分に疲れさせてから獲るようなスタイルに向いているとされています。

本調子の場合はその両方の中間バランスだと思っておけば基本的に大丈夫です。

↑胴調子の竿の典型的な曲がり方。

ハネを対象としたエビ撒き釣りでは本調子や胴調子のものが向いていると思われます。

これまでに何度も言及した通り、ハネはザラついた歯を持っている為、先調子の竿で強引に浮かせて来るとすぐにハリスの限界を超えてしまいハリスが切れてしまうので、ハリスに無理をさせずに力を吸収してくれる胴調子のものが相性が良いように思います(^^)

もちろん先調子の竿でも身体全体を使い自分が魚の勢いを殺すように動けば十分にやり取りすることが出来ますが、胴調子のもののほうが断然楽です(^^)

逆に胴調子だからと言っていつまででもハネを浮かせずにだらだらとやり取りしているとハリスへ徐々にダメージが蓄積していき、いつかは切れるので浮かせられるタイミングがあればしっかりと浮かせてやってください(^^)

エビ撒きハネ釣りでは外道とされていますが、割りとよく掛かってくるチヌも胴調子の竿にはバッチリなので楽しいやり取りをすることが出来ます。

エビ撒きハネ釣り竿編その2の総括

今回もついつい長くなってしまいましたが、言いたかったことはほぼ書けた気がします。

特に調子の部分に関しては無頓着な方が多いように見受けられ、せっかくの一尾を逃している可能性があります。

竿はリールと並んで釣具の中では高価なものが多いので慎重に選んで長年愛用してあげてください。

もちろんこれまでに書いたことがエビ撒きハネ釣りの竿の全てというわけではないのですが、一般的なエビ撒きハネ釣りにおいては間違えたことはほぼ書いていないと思いますのでぜひ参考にしてみてください(^^)