今年もリール屋ピカレスクへリールのメンテナンスを持ち込んだ際のレポート後編です。
前編を見ていない方は前編からどうぞ(^^)
いざピカレスクへ
今年も車で来訪することに。駅からはさほど遠くないので公共交通機関という手もあったがあまりの暑さなので車を選択。
今年も駐車場は近隣パーキングを利用。パーキングを利用する際はこのパーキングが安くて便利。
ラッキーパーキング泉佐野駅前。
入り口が最高にわかりにくいので、この中華料理屋を目印に行くのが吉。
ちなみに、本駐車場をナビにセットしていくと、ナビによっては対向不可能な細い路地を案内される可能性がある。近隣は細い路地だらけ。
事前に近隣道路をチェックしてから訪れるのが無難。
駐車場からは徒歩で5分程度。(奥さんがやってるお好み焼き屋)Sパラの派手なテントが目印のピカレスク。
この日の予約時間は13時。ピッタリに到着したが昨年同様にまだ準備中の札はかかったままだ。
「Sパラの奥さんに声かけるかなぁ~・・・」と思いつつ一服していると中から店主が出てきてOPEN。
早速依頼機種を見せて依頼内容の打ち合わせ。
と言ってもオーバーホールのみなので1~2分簡単に喋ってすぐに作業開始。
ふと視線を上げると昨年は無かったリールメンテナンス料金表が。
「ここに張り出しても見られる人は限られるのでは・・・」と思ったりもしたが無いよりはあったほうが良い。
こうやって私のブログでも周知することが出来る。
それにしても安い・・・。こんな値段でフルオーバーホールして商売になるのか不安になるレベルだ。
背後には山のように積まれた全国からの依頼品が。昨年よりも増えている・・・。
そりゃ受付も一時停止する事態になるわ・・・。
足元では愛猫ちゃんが数匹寝転がっており、私が下手に動くと猫ちゃんに睨まれるので、しばらくの間ただただ立ち尽くすしかなかった。
今年も炸裂。ピカレスク店主の早業全バラシ。
私が猫と戯れているたった数分の間にレバー付きスピニングリールを全バラシ。
からの、あっという間の組み上げ。25分で全バラシからのグリスアップ組み上げが終了してしまった。
店主曰く「昨年よりも作業スピードが上がっている」とのことだった。
昨年すでに完成の域に達していたであろう店主の技術もさらに磨き上げられ、誰も到達出来ない領域まで手が届いてしまっているようだ。
もちろん、集中力が持続する間だけの話であり、一日中そのスピードは持続することは難しいそうだ。
また、店主は今年になってから腱鞘炎を患ってしまっており調子が悪い時には効率が著しく悪くなってしまうこともある様子。
BB-Xハイパーフォース2500は2個持ち込んでいたのでもう一個同じ作業。
2個とも「やる必要ある?」と言われてしまう程の状態で、基本的にオーバーホールが必要な状態ではなかったそうだ。
釣行記をご覧の閲覧者は知っているかもしれないが基本的にエビ撒き釣りでは本機種を使用しておりそれなりにヘヴィな使用だったつもりが全く問題なかった様子。
「このギアなんか去年作業した筆の跡残ってるやん。笑」と突っ込まれてしまう始末。
はい。あっちゅー間に2個終了。
もちろんあっちゅー間に3個目(ハイパーフォース2000)も終了。
ラインローラーの調子が悪くなってしまっていたツインパワーXDについては一体型ベアリング自体が故障しているのではないかとのこと。
残念ながらこの日ツインパワーXD用の一体型ベアリングの在庫はなかったので作業は中止。
ほんとシマノの一体型ベアリングはゴミ。
何度でも言おう。シマノの一体型ベアリングを採用しているリールは全てゴミであると。
最近私が徐々にダイワ派へなりつつある最大の原因だ。
昨年同様に作業中にはインタビューらしきものをさせていただき、ステッカーなども頂戴することが出来た。たまに貼ってる人がいて欲しかったで感激。どこに貼ろうっかな。
昨年は7機種持ち込みだったので数時間を要したものの、今年はたった3個、しかも「オーバーホールやる意味ある?」とまで言われるほどの状態だったので圧倒的スムーズに終了した今年のピカレスク。
ピカレスクの後はもちろん
ピカレスクでの作業が終わったとなればお次はもちろんSパラでの遅めの昼食。
お好み焼き屋Sパラはピカレスク店主の奥様が切り盛りされておられます。徒歩5秒。
ピカレスク店内から入れば徒歩0秒。
ピカレスクもそうなんだけど、価格破壊が過ぎる。このインフレ時代を真っ向から否定するかのような水準。1000円で腹いっぱいになれる幸せな空間。
そしてピカレスクで作業をした方は5%オフで利用することが出来る。
「安すぎません?」と奥様にうかがった所、「安いんはわかってるけど、私一人やから細かいサービスしてあげられへんからな。その分安くしてる。」とのこと。
ノスタルジック且つ家庭的な内装と趣な店内。
ちなみに奥様は見た目かなりファンキーですがお話好きで気さくな優しい方なので怖がらないでください。笑
今年はデラックスモダンを注文。昨年は通常のお好み焼きと白ごはんだったが白ごはんの硬さが好みではなかったのでモダンに。
今年は何枚も撮った。
うまそう。
たまんねえ。パリパリやん。
出来上がり!30cmぐらいあります。結構なボリュームなので女性は一人じゃ全部食べきるのはキツイかもしれない。
外はパリっと中はフワっと。生地にしっっかりダシの味が効いており、最後の一口まで美味い。
普通に美味いので「ここより美味いお好み焼き屋挙げてみろ」と言われると、もはや個人的な好みの話になってくるんではないかと思う。そのぐらいレベルが高い。
夫婦揃ってハイクオリティなのに商売っ気が無い。それが人気の秘訣なのかもしれない。
今年もピカレスク店主に色々聞いてみた
今年も昨年同様にピカレスク店主に聞きにくいこと色々聞いてみました。笑
店主は隠し事をせずに常識的に答えられることならなんでも教えてくれるので失礼の無い程度になんでも気軽に質問してしまいましょう!
依頼が増える時期は?
今年は5月が特に多かったとのこと。
「そろそろ釣り出来る時期やし調子悪かったリール使えるようにするか!」という人が多かったんでしょうね。
ひどい日には営業時間内に20回以上も問い合わせの電話があり、作業に支障があったようです。
でもそれじゃ遅すぎるので冬の間に依頼しましょう(^_^;)
持ち込みも予約は必須ですか?
持ち込みであっても予約は必須とのこと。もちろん予約無しでの持ち込みも応対はするが作業が可能かどうかは状況次第とのこと。基本的に予約無しNG。
事前に予約するほうが確実だし、現状では予約したほうが賢いと言えます。
この1年、依頼は増えましたか?
「増えた」とのこと。
新規が増えてるしリピーターも離れない状況のようです。
嬉しい悲鳴ではあるでしょうけども、キャパオーバー感は外から見てても否めません(^_^;)
料金改定ありましたか?
昨年5周年を目処に料金改定を示唆していましたが料金改定があったのかを聞いてみました。
「料金改定はしていない」とのことでした。格安のままです。
料金○倍払うから最優先でやってくれ。
基本的にそういうのは受け付けていないようです。
理由としては「○倍払われてもそれに見合った作業が出来ない」とのことでした。
どういう意味かと言うと、例えばベイトリールのオーバーホールは3000円前後。
店主の中ではそういう単価で決まっており、3,000円は3,000円。
作業自体の単価が決まっていて、早くやるから後回しにするから高くなる安くなるという概念が一切ないようです。
また最優先うんぬん以前に、設定以上の金額を貰うことに抵抗があるという感じでした。
料金安すぎるでしょ?もっと取ればいいのに
もう色んな人から散々言われているが大幅値上げする気はないとのこと。
店主曰く「例えばオーバーホール5,000円にしても客は来るだろう。でも気軽に安く高品質の作業を提供したい。そういう仕事をしたくてやってるのに値段を上げればそういう仕事じゃなくなってしまう。やりたい仕事をやりたくてやってるのに、やりたくない仕事に変わってしまう。それじゃ意味がない」とのことでした。
もはやポリシーという次元なので、安すぎることに言及するのは意味をなさないでしょう。
これまでも「もっとこうしたら儲かるのに」という話は散々聞いてきたようですが興味が全くない様子です。
そういう類の話は無粋ってことですね。
ここ数年で一番高かった作業内容は?
前述してしまいましたが、「オールドリールを最新リールと比べても戦えるようにカスタム&チューニング」の依頼で25,000円。
ちなみに内訳はパーツ代が実費で20,000円だったとのこと(^_^;)
作業金額が5,000円・・・。しかも何回かやったとのことです。笑
オーバーホールと修理の依頼、どっちが多い?
オーバーホールで依頼を受け付けて、修理が必要な箇所が見つかるパターンが1番多いとのことでした。
基本的にはどこか不具合っぽい雰囲気を感じ取ってから依頼する人が多いようですね。
で、修理がやっぱり必要になるって流れでしょうか。
新しいイグジストとステラはもう分解しましたか?
新しいイグジストはすでに分解をしたことがあるとのこと。
特殊工具が必要という情報があったもののホームセンターで買える工具で問題なく全バラシが可能だったようです。とにかくクセの強いリールという印象が残っているそうです。
新しいステラに関してはまだ依頼を受け付けたことがないとのこと。
が、後日公式ブログを見た所、18ステラも早速分解しているようなので問題なくメンテナンス出来るようです。ご安心ください。
そんなに忙しいのに弟子取らないの?
募集してるともしてないとも言わない状況の様子。
これまでに何人か希望してきた人がいるそうですが長続きしない模様。
店主曰く「来たいなら来てもらってもいいけど、脱サラしたいから来るとか、ちょっとリールの構造覚えたいから来るとか、やりたくないリールは積極的に出来ないとか、意思というか覚悟というか、これで生活していくんだという強い気持ちがある人でないと」といった旨のコメントをいただきました。
私は無理ですけど、正直需要がこれだけ爆発している仕事って早々ないし狙い目だとは思うので人によっちゃアリだとは思うんですけどね~・・・。
ちなみに弟子を取ることでの生産性の向上みたいなのはほぼ期待しておられないようでした。やはり利益主義には興味がまったくない様子。
今年6周年。早かったですか?
ここ3年は特に早く感じたそうです。
最初は9月に看板あげて、その年の11月ぐらいまで1日1件仕事があるかないかって状況で毎日釣りして遊んでいたそうです。笑
しかしある時から急に口コミが広がりだし、仕事がどんどん増えていったもののあまりにも低価格で依頼を受けていた為、全然収益が出ず生活出来ないほどだったので途中から今と同程度の価格水準に引き上げてやっとまともな収益になったようです(^_^;)
そしてここ3年ほどは多忙を極めている様子。
それでもこの仕事で生活出来ていることに幸せを感じているようでした。
リール屋ピカレスクでリールのオーバーホールを今年もやってみたの記あとがき
ちなみに今年は3機種をオーバーホールしていただき、12,500円でした。
LB付きスピニングリールは通常のスピニングリールよりも単価が高いものの、メーカーオーバーホールに出すよりも遥かに安く遥かに早く、遥かに高品質に作業していただき今年も大変満足な仕上がりとなっています。
今年はさほどオーバーホールが必要ではないと薄々感じていたものの、あの不思議な魅力を感じたくて「オーバーホールやる意味ある?」と言われながらもやってもらってしまいました。
今年触ってもらったリールは元々調子が悪かったリールではないので昨年ほど爽快感は覚えませんでしたが「これで1~2年は不安なく使える」という自分の中でのお墨付きが出来たことにより、釣りに集中することが出来ます。
より集中することで少しでも釣果につながるのであれば安いもんです。
ハイシーズンが来たらまたガシガシ使ってやって来年またお願いしたいなと思う次第。
今後使う予定のあるリールが手元にある方はメンテナンスをぜひご検討ください(^^)
以上「今年もピカレスクでリールをオーバーホールしてきた」でした~