大阪湾のタチウオシーズンもいよいよ完全に本格化し、船だけでなく波止からも狙えるようになったことで釣り人で毎日大賑わいです。
今回はそんな波止タチウオ釣りの新定番「DAIWA 快適波止タチウオテンヤ」の実釣&酷使レビューとなります。
DAIWA 快適波止タチウオテンヤで300匹のタチウオを実釣してみたのでインプレしていく
私のタチウオ釣行記をご覧いただいている数少ない貴重で奇特な閲覧者さんの中でも釣行毎のタックルデータを見ている方はそんなにいないと思いますが、タチウオの引き釣りにおいては毎回「快適波止タチウオテンヤ」を使用しています。
一応釣れ方の比較をしたりする為にちょいちょい違うテンヤを使用したりしますが基本的には快適波止タチウオテンヤで引き釣りをしています。
今シーズンはサイズこそなかなか上がってこないものの数は結構まとまって釣れており、8月下旬の初GETから9月中旬に至るまでに波止から300匹のタチウオを仕留めてきました。
恐らくこの商品開発に携わった1テスターよりも釣ってるんじゃないかというイメージです。
そしてゴメンナサイ。語弊を恐れずに言うと1テスターの方よりもこのテンヤの良い所、悪い所もわかっているつもりです。
購入時レビューでは美辞麗句が並び、絶賛と言っても過言ではない評価でしたが実釣する上で色々と気付いたこともあるので一つ一つ触れていきます。というわけでインプレを開始。
DAIWA 快適波止タチウオテンヤの耐久性について
購入時レビューの最後のほうでは耐久性は釣り込んでみないとわからないと記載しました。
わからないのは当然なので、釣り込んでみて耐久性を逐一チェックしていました。
耐久性における比較対象は同価格帯の他社製テンヤとの体感となります。体感ではありますが他社製テンヤでもこれまでに何百匹も釣ってきているのである程度は信用していただけたらと思います。
1,000円を超えるセレブなテンヤは比較対象として考えていません。
目はシールになっており耐久性は並程度
釣行前の準備をしていた時に気付きました。目が取れています。
目が取れるのはなんのルアーでもありがちなことなので珍しいことではありません。取れることもあるよってだけの話です。取れたところで釣果に大して変わりはないように思います。
もちろん取れないほうが良いに決まっていますが。笑
やはりカエシには問題があるのでは?
購入時レビューでちょっと気になる部分として言及したカエシの部分。
小さいカエシなので、刺さりは良くなりそうだし、外すのも楽。でもバラしが増える可能性はあるだろうと考えていたが、耐久性にも疑問符がつきそう。
ちょっと見えにくいけど、カエシが折れてます。目が取れるだけなら釣果に大して影響ないでしょうが、カエシがないのは影響大ですね。この一本だけでなく他にも折れたテンヤがあるのでカエシ部分の耐久性は同価格帯のテンヤと比べても並以下と言った所でしょうか。
↓ちなみに新品の状態はこちら。カエシがちいせー
コーティングによるサビへの耐久性は
こちらも購入時レビューで触れましたフッ素系コーティングによりサビにくいだろうという予想ですが、やはり錆びにくいです。同価格帯のテンヤと比べれば遥かに錆びにくい。
ただ、全然錆びないことはないです。普通にサビます。コーティング済ルアーフックと同じような感覚です。何もしてないよりはサビないけど、普通にサビる。そんなイメージ。
↑ で、サビたのでサビ取りを簡単にする記事で使用した画像から抜粋 ↓
サビ取り剤を使用しても、コーティングは剥げずにサビだけ取れました。
だから何ってことはないですが。
フッ素コーティングによるSaqSasの耐久性は
こちらも購入時レビューに記載したSaqSasフックの実釣による感想です。
サクサス自体は大変有効なものだと考えています。同価格帯のテンヤと比べて明らかに刺さりが良いです。良すぎる程。
コーティングの耐久性はせいぜい一桁匹程度しか持たないだろうと予想していましたがそれよりは持ちそうです。場合によっては50匹近く効果が持続するんでは?というイメージ。
その前にサビてしまうかなって気がしますけど。笑
フックは研いでも良いのか?
次に、購入時レビューではこの手のコーティング系フックは研ぐと余計にダメになったりすることがあると言及しましたが、このテンヤに関しては研いでも問題なさそうでした。
コーティングの恩恵を受けていないなと感じたらすぐに研いでもらって結構です。
刺さりにくくなったコーティングフックよりも、しっかり研いであるフックのほうが当然刺さりますんで。
研ぐ時の注意点ですが(またカエシの話題で申し訳ない)カエシが小さいので、カエシを削ってしまわないように注意して研いでください。元々小さいカエシなので削って減ってしまうと効果がすぐに無くなりそうです。同価格帯の他社製テンヤの大半はカエシがガッツリ立っているので多少削れても曲がっても問題ないんですけどねぇ・・・・。
フッ素系コーティングのメリットデメリットは
購入時レビュー時点では研ぐとダメになる可能性がある、どうせ安物コーティングだから長持ちしない。と予想しましたが良いほうに裏切ってくれたので、そのへんはクリアしています。
基本的にはデメリットなどほとんど存在しませんが、テンヤの改造が好きな人にはちょっと邪魔かもしれません。
コーティングしてあることでツルツルしているのでゴム管や、チューブ、タコベイトなどを装着した際にちょっと滑りやすいです。
乾燥している状態ならさほど気になりませんが実際に使用してみると濡れてさらに滑りやすくなってしまうので、しょっちゅうズレることになります。そこは理解しておくことが必要かもしれません。
テンヤフック部分の耐久性
安物テンヤはフックが曲がるとか折れるとかたまに聞きますが、今のところ私は安物テンヤを使っていても折れたり極端に曲がったりすることはありません。
千を超えるタチウオを釣ってきてもなったことないので基本的には折れたりする代物ではないのではないかと思っています。口から外す時にどうしても掛かり方が悪くてペンチの角度的に曲がっちゃうことはありますね。
快適波止タチウオテンヤでも今のところ折れたり曲がったりという状態にはなったことがありません。
快適波止タチウオテンヤ 他に気になった点
購入時には見落としていた点があります。
(私は使わないので)気付きませんでしたが、付属のワイヤーリーダーのスナップ。
こんな貧弱なスナップではドラゴンを獲り逃す可能性があります。
私はこのスナップなら無い方が良いとすら思っています。
最初から付いているスナップなので何も疑問に思わず使う→ドラゴンを掛けたがスナップが伸びる又は外れるでドラゴンを獲り逃す→落胆
となる可能性がありますというか絶対に全国で何人かは既にいると思います。
だったら最初から付いていなければスナップの選択肢は釣り人側に委ねられるので、誰も不幸な思いをせずに済むのではないかという考え。
2018/08/16:追記
スナップとカエシの件だいぶ修正されていました(^^)
もう一つ気になった点
スナップが通っているアイの部分です。
塗料が厚塗りになっている為、アイが狭くなっており、貧弱な付属スナップを捨てて他のスナップを使用する際にかなり通りにくいです。
最初にアイ部分の塗料を落としておかないと暗闇の現場で手間取る可能性があります。
また、塗料を落としたアイは同価格帯の他社製テンヤよりもかなり細めに出来ており、現時点では耐久性で問題を感じたことはありませんが、他社の太いアイと比べると曲がったり破損したりする可能性は高いと言えます。
使えなくなった快適波止タチウオテンヤを分解してみた
カエシが折れて使えなくなったテンヤを分解してみることにしました。
まずは「紅牙テンヤカブラプラスシンカー」を装着することの出来るヘッド下部。
小さいナットが埋め込まれており、ここにシンカーを装着する構造になっているようです。
さらにニッパーでチョキチョキしていきます。
特に何層構造になっているとかはなく、普通に成型されているもののようです。
さらに中が見たかったのですがニッパーではしんどかったので
焼いて溶かすことにしました
が、我が家の安全機能のついたガスコンロでは鉛を溶かすほど温度が上がらず
クッキングバーナーでやっちゃうことにしました
アルミホイルごと焼けてしまうようだったので缶コーヒーの缶を1/3程度の長さに切り、器にしました。
溶けた鉛はフチに溜まって、中身は真ん中に残るので今回のやり方にはうってつけ。
はい。ヘッドの中身はこんな感じ
左側がテンヤフックの部分です。長いので切りました。
右側がヘッド側になります。
同価格帯の他社製テンヤだと、フックとアイが曲げて成型され一体型になっているのですが、さすが世界のDAIWA。一体型などと手抜きをせずきちんとパーツを組み合わせています。
だからアイが細いのですね。テンヤカブラシンカーを装着する為にナットを埋めるので、余り太い線をヘッドに埋め込むことが出来なかったという事情もあるかもしれません。
この価格帯でこういった構造を採用出来るのはDAIWAのような大きいメーカーならではと言えるでしょう。
中堅メーカーあたりじゃこの構造を採用してこの販売価格(500円台半ば)にしようと思ったら製造ロットでチビってしまいそうです。
DAIWA 快適波止タチウオテンヤ 最終総括。買いか?スルーか?
たかだか1テンヤにこれだけの熱量を注ぐこともないだろうと自分では薄々思っていましたが結構需要はあるようなのでやってしまいました。
前提として言います。前提です。私個人の感想です。
波止テンヤなんてどれも大差ない
これが私の率直な感想です。笑
これは、どのメーカーの波止テンヤも似たようなものであり、「よくわからないから船用テンヤを小さくしておけば良いか、他メーカーもそうしてるし。」が主な原因だと思われます。というか断定しても良いでしょう。
(多分)引き釣り専用のテスターが存在しないことと、船と波止でのテンヤ釣りの本質的な違いを理解出来ている方が開発~販売までに一人も介在していない(と思う)のではないかと予想しています。それでもある程度は実績が出るので大した変化もないまま年月だけが流れているような状況でしょう。
その点(値段は高いが)SHIMANOのタチウオゲッターなんかは違った角度でのアプローチしており、一定の評価が出来るのではないかと思っています。(釣果はともかく)
そう言ってしまうと身も蓋もないので一応、同価格帯の他社製テンヤと比べてどうなのかって感想をあくまで個人的に述べていきます。
同じ価格帯だけに限って言えば「買い」です。
購入時レビューと感想は大きく変わっておらず、良い商品であることは事実であると考えています。
明らかにダメだなと思う部分がカエシと付属のスナップぐらいですね。そこが許せない方は他社製テンヤをオススメします。どれ選んだって大差ないから大丈夫です。そもそも他社製テンヤでも付属のスナップは貧弱なので本商品だけでなく結局スナップは替える必要があると思っています。
快適波止タチウオテンヤについて、他には不満をほとんど感じていません。
引き釣りを引き釣りとしてやる分には必要十分と言えるでしょう。
私が本当に欲しいテンヤとはずいぶん違いますが。そんなもの売っていないので言っても仕方ありません。
以上でDAIWA 快適波止タチウオテンヤの実釣&酷使レビューを終了とさせていただきます。
またレビューする機会があればバッサリいきたいと思います(^^)
他にもタチウオ釣りシリーズがあるので興味のある方はどうぞ(^^)